Judas Priest「Nostradamus」(2008) 

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「Angel Of Retribution」(2005)に続く、Rob Halford(Vo)復帰第2弾となる通算16枚目。今回はノストラダムスの生涯を描いた、バンド初のコンセプト・アルバムというのがウリになっている。2枚組というのも彼らのオリジナル・アルバムでは初めてのことだ。

近年における欧州でのゴシック・メタル・ブームに誘発されたのか大々的にオーケストラを導入していたりして、50を過ぎてなお彼らの節操のなさが健在なのが笑える。前作「Angel~」が「過去作の焼き直し感」が強く(アレはアレで「ヴェテランの再結成ブーム」にキッチリ乗っかっていてある意味凄いと思わされたものだが)、さすがに創作面では枯れてきたかな…と思っていたがなんのなんの。コイツらまだまだ続ける気満々だ。

スタジオ録音ですら衰えを隠せなくなっているRobのハイトーン・スクリームは最小限に留められているが、前作のオマケDVDで聴ける“Diamonds&Rust”を聴けばわかるように、今のRobの長所は例のハイトーンではなく、元々持っていた特異なキャラが年齢を重ねることで誰も想像しない方向へ熟成された、やたらと豊穣な中音域だ。今回はその中音域を活かすことに曲作りの焦点が当てられており、その中音域を多用したムリのない歌唱を聴かせるミッド/スロー・テンポの楽曲が大半を占めている。タイトル・トラックのような速い曲もあるにはあるが、率直に言って、この作品にヘヴィ・メタルとしてのエキサイトメントは望むべくもない。

アルバムのコンセプト/ヴォリュームのみならず、そういった観点からも、コブシを振り上げてウォー!というのではなく、正面から静かに、じっくり向き合うのがこのアルバムに対峙する姿勢としては正しかろう。“Blood Red Skies”のような重厚かつ荘厳な曲調が好きなら楽しめるのではないかな。そらまあ最初に聴くなら断然「Painkiller」を薦めるけど、これはこれで私は好きだよ。

2008/06/29 Sun. 01:17  edit

Category: CD/DVDレビュー:J

Thread: HR/HM - Janre: 音楽

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