Klaus Schulze「Timewind」 

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「Klaus Schulzeの最高傑作は何か」というのはファンの間では結構意見が割れる(リリースされた作品数が尋常でない、という事情もあろう。私が所有しているのはそのうちのせいぜい数%に過ぎない)が、私の場合はまず1st「Irrlicht」、で、それに次ぐのがここで紹介する「Timewind」だ。

「Irrlicht」「Timewind」が他の作品と異なる点は「硬質さ」だろうか。75年発表の5作目にあたる「Timewind」はワーグナーの死をテーマにしたシンセサイザー音楽で、ストリングスなども導入して、冷たく、暗く、繊細で、荒涼としたサウンドを1曲30分×2の計1時間に渡って繰り広げている。

1つ前のエントリーで書いたLu7と同じで、聴き手に映像をイメージさせる視覚的な作品だが、コチラはジャケットに描かれている風景の中、一人でただずんでいるような、孤独や寂寞をイメージさせる。寒々しい風の音で始まるオープニングから、全てが崩壊し、消え失せてしまうようなコズミックなエンディングまで、まるでスキがない。特殊な音楽なので誰にでも、とはいかないが、暗い音楽が好きなら人生の友(?)になり得る圧倒の一枚。

ちなみにこの「Timewind」、76年にフランスで何かの大賞を取ったそうだ(結構有名な賞のようで、その後、フランスではこのアルバムの注文が2~30000枚入った、というエピソードがライナーに記されている)。こんな長ったらしくて暗い、キャッチーさとは無縁の音楽に大賞を与えるのだから、フランスって凄い。

2006年に再発されたデジパック仕様は2枚組みとなっていて、2枚目には38分にも及ぶ“Echos Of Time”(本編のフレーズが多数聴けるので、別テイクと思われる)をはじめとした未発表曲が3曲収録されている。

2007/03/04 Sun. 23:55  edit

Category: CD/DVDレビュー:K

Thread: 洋楽CDレビュー - Janre: 音楽

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