非思量

Dream Theater「Greatest Hit(..And 21 Other Pretty Cool Songs)」(2008)

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ワーナーに残した6枚のアルバムから22曲を選んで構成された2枚組のコンピレーション。タイトルが"Greatest Hit"で単数形なのは、彼らのヒット曲が"Pull Me Under"しかないからで、要するに自虐ネタである。

その"Pull Me Under"を含めて2nd「Images&Words」からは3曲、3rd「Awake」からも3曲、以下4th「Falling Into Infinity」から2曲、5th「Metropolis Pt.2」から3曲、6th「Six Degrees Of Inner Tubulence」から4曲、7th「Train Of Thought」から2曲、8th「Octavarium」から4曲が選ばれ、残り1曲はアルバム未収録曲の"To Live Forever"という構成。これらの曲がヘヴィネスを基調とした"The Dark Side"と、メロディックな側面を強調した"The Light Side"の2枚に分けられ、それぞれほぼ年代順に収められている。

曲目については方々で「こんなのベスト盤じゃない」的論調でボロカスに書かれていて「ベスト盤なんていらない」という意見まで飛び出す始末だが、2ndから選ばれた3曲は全てシングルで切られたものだし、その他も大半がシングル・カットされたか、ラジオ向け等のために編集されたテイク、アルバム未収録ヴァージョンだったりで、ベストと言うよりは「ちょっとしたレア・トラック集」と考えたほうがMike Portnoy(Dr)の意図に沿っているように思える。

そもそも、彼らの楽曲群は「評価基準はクオリティの高低ではなく、好き嫌いだけだ」と断言できるほどに平均点が高いので、誰が選曲したところでそれ以外の誰かが文句をつけるだろう。そういう意味では「ベスト盤なんて無意味」というのは正しい。アルバムごとにカラーがはっきりしていて「通して聴いてナンボ」みたいなところもあるし(特に5th~7th)。しかしまあ、1枚目なんて収録時間79分51秒だぜ?誰も言わないと思うから「よくまとめたね、マイキー」とねぎらいの言葉をかけておくことにしよう。本人読めないけど。

もし初心者がこのアルバムを手にして(国内盤は2枚組で2,980円と、お求めやすい価格になっております)彼らに興味を持ったのなら、気に入った曲が入ったアルバムから聴き進めていけばいいと思う。そしてできればライヴを体感して欲しい。コイツらのファンて新作が出るたびに「最低作キター」て騒ぐけどライヴ見たら「やっぱ最高!」て手の平返してまた騒ぎ出しやがって、2ちゃんとか見てるとバカっぽくて楽しくて仕方がないのだが、要はそれだけ素晴らしい演奏を聴かせてくれるということです。

最後に「Images&Words」収録曲のリミックスについて。ヴェテラン・バンドが若い頃の音源をリミックスすると「当時のエネルギーやヴァイブが骨抜き」になるのがオチで、残念ながら彼らもそのありがちなオチからは逃れられなかったが、やたら立体感のある生々しいサウンドになっていて、ベースなんかがホント、よく聴こえるようになった(ドラム・トラックは差し替え?)。当時のサウンドは今の基準からするとゴージャスすぎるきらいがあるので、これはこれでいいのかも知れない。

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