Jonas Hellborg「Art Metal」(2007)

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スウェーデン人ベーシスト、Jonas Hellborgのソロ・アルバム。副題に「Vyakhyan Kar」と記されている(グジャラート語で吟遊詩人のことらしい。ネットて便利!)。参加メンバーはFreak Kitchenのスーパー変態ギタリスト、Mattias IA Eklundh(G)と、Anders(Dr)、Jens(Key)のJohansson兄弟、さらにSelvaganeshなるインド人パーカッション奏者(Kanjeera)という超・豪華メンツ。

タイトルこそ「Metal」と謳いあげてはいるものの、Hellborgのベロンベロンしたプルの音などは紛れもなくジャズ・ロック/フュージョン系のそれで、強いて言えばEklundhのギターが「メタル」をアピールしている。彼のギター、自身のバンドFreak Kitchenと比べるとかなり大人しめのプレイだが、初めて聴いた人はのけぞるかも知れんなあ。Johansson弟もベロンベロンした(…て、Hellborgの時と同じ表現を用いてしまったが、Johansson Johansson Holdsworthで初めて聴いたときの印象が「なんかベロンベロンした音やな」で、今回もサウンドのキャラが変わっていないのでこう表現した次第)音でソロを取って存在感を発揮している。Johansson兄のドラムはジャズ色はほぼ皆無で、あまり派手さはない。Hellborgのベースが高音域を強調した音なので、しっかり土台を支えている印象。

ハイライトはラストのタイトル・トラックだろうか。縦横無尽に叩き出されるKanjeeraサウンドをベースにした炎の高速変拍子ユニゾン地獄。もうひたすら攻めの一手で「アホかコイツら」と思うと俄然楽しくなってくるぞ。

このタイプのハードな曲が多数収録されているが全体的には攻め一辺倒というワケではなく、エスニックな和み系メロディが顔を出す場面もあるのだが、総じて感じるのが「ジャズ・ロック」「ヘヴィ・メタル」「エスノ風味」が融合してはおらず、融合というよりは互いの距離を感じつつもアッパーな空気の中でなんとなく共存しているムード。それが違和感ではなく、このユニットの個性として昇華しているあたりが凄いなあ、と思う。

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