King Crimson「The Great Deceiver 1&2」(2007) 

greatdeceiver1.jpg   greatdeceiver2.jpg

ブートレグ対策として92年にリリースされた4枚組ボックスセットが、2枚ずつにセパレートされて再発されたライヴ・アルバム。

私がオリジナルの4枚組を入手したのは97年のことで、当時、私は病気で入院中だった。外出許可をもらって何気なく入った開店したばかりのレコード屋でコレを見つけたときの興奮は今でもリアルに思い出せる。既に絶版となっていたのだが、開店に当たって様々な在庫を押し付けられる(と店員は言っていた)新規開店にたまたま立ち会ったがための幸運。当時、King Crimsonの公式ライヴ音源というのは非常に貴重であったため、病室に持ち込んだCDウォークマンで、文字通り食い入るように聴き入ったものである。

73~74年に渡る複数の公演の音源を、曲の重複もいとわず無造作にブチ込んだ構成は異様ではあるが、今では数多あるオフィシャル・ブート群の先陣を切って出てきた作品なだけあって、Robert Fripp(G)+Bill Bruford(Dr,Per)+John Wetton(B,Vo)+David Cross(Vln)からなる第3期Crimsonが持つ異様なテンションを存分に堪能できる。この神経質すぎるほどの緊張感、マス・ロック愛好家にはぜひ試していただきたいところ。

音質も公式リリース音源レヴェルとして問題ない(そこが後に乱発された「The Collectors' King Crimson」シリーズとの大きな違い)が、マスターは92年のオリジナルと同一でリマスター等はナシ。てっきり私はリマスター音源だと思っていた。近年のFrippはアコギな商売人根性が丸見えでさすがにうんざりしてきたので、Collectorsモノや再発モノには一切目もくれなかったけどこの作品はまあ上記のような事情もあって私の中ではやや特別な作品なので勢い込んで買ったら中身は昔のブツとまるっきり一緒だったという。ナメとんのか。

購入したAmazonではそのあたりに関する言及が全くなかったが、後からHMVを見ると「マスターは’92年版と同じながらCD原盤制作のプロセスにおいて15年前と比べるとテクノロジーが飛躍的に向上。’92年版と比較して明らかに音質は向上。」という記述が。ちょっと苦しくないか、ソレ?少なくとも、私の耳には音質の向上は全く感じられなかった。あと、国内盤ブックレットも92年版についていた日記等の邦訳(しかもカットされている箇所アリ。雑誌等のレビューは丸ごとカット)、だけ、あまつさえ92年版にはなかった誤植アリ(これは本当に意味不明)。

そういうワケで、遅れてきた若いマニアにはマスト・アイテムだが、既にオリジナルを持っている人は買う必要ナシ、ていうか買ってはいけない。

2007/11/22 Thu. 23:18  edit

Category: CD/DVDレビュー:K

Thread: プログレ - Janre: 音楽

tb: 0  |  cm: 0

top △

コメント

top △

コメントの投稿

Secret

top △

トラックバック

トラックバックURL
→http://hishiryo.blog95.fc2.com/tb.php/68-f6847ecd
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

top △