TNT「Firefly」

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欲しい新譜がないので「昔、何となく聴きそびれたCDを買ってみる」ウイーク開催。第1弾はTNTが97年に発表した再結成作「Firefly」。このアルバムについては「当時持っていたミニコンポで音飛びしまくったので怒りのあまり一回もマトモに聴かないうちにCDを叩き割ってしまった」という忌まわしい記憶がある。悪かったのはコンポのピックアップなんだがなあ。今思い返しても酷いことをしたと思う。

TNT、実は今まで一度もマトモに聴いたことがないのだが、何で97年にこのアルバムを買おうという気になったのだろう?思い出せない。「北欧的な爽快感溢れるサウンド」(Wikipediaより)とは180度異なる2曲目までのヘヴィネスだとか、3曲目以降の乾いたサウンドだとか、当時のB!ではどうやっても褒められることはなかったであろう音楽性。このアルバムが出た頃が一番B!を熱心に読んでいたころで、レビューを読んでこのアルバムを購入する、というのは考えにくいんだが…褒めてたんだろうか(レビューの内容はさっぱり覚えていないが、確かレビューページの巻頭にあったのは覚えている)?

まあそんなことはどうでも良いが、相当奇抜なアルバムですな、コレ。ワールド・ミュージックの流行に一回り遅れて乗っかったような“Only The Thief(Whistles At Night)”とか、ハード・ロックの看板を掲げているバンドの音とは到底思えないいかがわしさとムーディさが同居する“Moonflower”などはその最たるもの。あと、ギタリストのセンスも相当ヘン。10年前だと1曲目と2曲目のヘヴィネス以外は全部耳に残らなかったかも知れないので、10年寝かせておいて丁度良かったのかも知れん。

ヘヴィな前半、メロディックな中盤、スキツォイドな後半でカラーがガラッと変わるが、カラッとしたサウンドとシンプルながら心に残る豊かなメロディを持つ3~6曲目がアルバムのハイライト、かな?特に4曲目の“Daisy Jayne”は良い。TNTという冠がかなり邪魔をしていると思うが、今なら「ちょっとヘンなハード・ロック」として違和感なく受け入れられる素地がある作品である。こういうの、結構好きですよ私。

2 Comments

けい  

cotaさんの記事を読んで、久しぶりに『INTUITION』を聴いてみました。新作出てるんですよね。しかもヴォーカルが私の大好きなSHYにいたTony Millsに替わっている...聴いてみたい。

「Daisy Jane」は良い曲だと思うのですが、この頃って80sメタル勢が軒並みグランジに乗り遅れた作風になって自爆した時期なんですよね。DOKKENとか、何やっても批判されてたような。

2007/09/02 (Sun) 22:04 | REPLY |   

cota  

新作に興味がわくほど気に入ったワケではありませんが、あのギターはなんかおかしい。マティアス・エクルンドの先祖てこんなところにいたのか、て感じです。つか2人とも北欧か…。

やはりこの時期は時代の変わり目というヤツだったんでしょうね。新しいファンは見向きもしないし、これまでのファンからもそっぽを向かれるという悪循環。変わり目と言うのはすなわち過去の全否定ですから、Dokkenがどんなにいいアルバムを作っていてもボコスコにやられていたでしょう(笑)。今聴き返してみるとその突然変異っぷりが案外面白いヤツもあるんですけどね。いっこ上のグレン・ティプトンとか。

ドッケンと言えば、数年前に誰かが雑誌かネットで「今オルタナやエレクトロニカに夢中!みたいなツラしていても耳元で『ドッケン』て囁いたら『ピクッ』て反応するヤツがほとんどなんですよ」というようなこと言ってる人がいて笑った記憶があります。ある意味笑えませんけど。

2007/09/03 (Mon) 17:06 | EDIT | REPLY |   

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