非思量

Richard Barbieri「Planets + Persona」(2017)

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元Japanで、拙ブログで採り上げる諸作品でもチョコチョコとその名が出てくるキーボーディスト、Richard Barbieriの「Stranger Inside」(2008)以来実に9年ぶりとなる3rdソロ。

2006年のPorcupine Tree来日公演(大阪南港にあったZepp Osakaで、客が250人ぐらいしかいなかった)で、会場全体を上から包み込むように降り注ぐ荘厳な彼のサウンドにノックアウトされたことが今でも懐かしく思い出される(ちなみに前座はRobert Frippのサウンドスケープによるソロ・パフォーマンスで、2割近くの客が寝ていた)が、このアルバムで主に聴こえてくるのはトランペットやアコースティック・ギター等のゲストをフィーチュアした、指でつついただけで壊れてしまいそうなほどの繊細なサウンドの連なり。

明確なメロディを奏でているワケではないしミニマルな印象を感じさせる瞬間すらあるのだが、パーカッションでメリハリをつけつつここぞという場面で霧があたりを包み込むかのように例のサウンドが立ち上り、結果、脳裏にムーディな情景が浮かんでくる作品に仕上がっている。キラキラと煌くサウンドが万華鏡のように現れては消える“New Found Land”が本作のハイライト。饒舌さはなく、内省的な音なのだが、聴いた後に不思議なインパクトが残る美しい作品。良い。


Richard Barbieri“Solar Sea”

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