非思量

ARTICLE PAGE

08 2016

Myrath「Legacy」(2016)

legacy.jpg

北アフリカ沿岸に位置するチュニジア共和国出身のヘヴィ・メタル・バンド、Myrathの4th。チュニジアの音楽に触れる機会など、よほどの辺境マニアでない限り滅多にないと思われるが、彼らは既に前作「Tales Of The Sands」(2011)で日本デビューを飾っているのだそう。

勇壮かつエキゾチックなイントロ“Jasmin”に導かれて始まるミッド・テンポの“Believer”が聞き手の期待を煽るなかなかの出来栄え。初期はSymphony Xからの影響が大だったそうだが、ここでは速い曲こそ皆無ではあるもののジャーマン勢の影響が伺えるように思える。クサいほどにドラマティックな曲調もそうだし、ヴォーカルの声質は曲によっては割ともろにAndi Derisっぽい。メロディの質感はなかなかに日本人好みのそれなのではないかと思う。“Nobody's Lives”におけるコブシの効いた歌唱等、ちょっと演歌っぽい場面もそこかしこに。

ストリングスやキーボードを大胆に導入しており、剛健さよりもシンフォニックな鮮やかさが際立つ出来。特異な音楽性の割に綺麗にまとまっていて、違和感なく受け入れられる音に仕上がっていると思う。欧米でツアーに出たり大きなフェスに出演して培われた実力がいかんなく発揮されていると言っていいだろう。


Myrath“Believer”

0 Comments

Leave a comment