amazarashi「世界収束二一一六」(2016)

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3rdフル。彼らのことを知ってからもう結構経つのだがアルバムを購入したのは初めてである。

先日観たライヴ、この新作に収録されている曲のうち半分ぐらいは演奏されただろうか。この時点で新作は発売されておらず、初見がライヴだったからか、はじめはスピーカーから流れてくるサウンドがやけにこぢんまりとしているように感じられた。それに引きずられて楽曲も地味かなあ、と思ってしまった…いや、実際ちょっと地味かも知れないけど、聴き込むごとに引き込まれていくスルメアルバムに仕上がっている。

現代を象徴するキーワードをちりばめた“タクシードライバー”と、逆に時代に拘束されない普遍的な閉塞感を描いた“多数決”の冒頭2曲がとても良い。字余りを恐れぬ奔放なようでいてよく考えられた歌詞もネガティヴ一辺倒というワケではなく、“ライフイズビューティフル”のような、古い仲間との楽しい一夜を描いた曲もあって、シリアスだしどこか刹那的ではあるが極端な息苦しさが始終漂っているワケではない。

何かと歌詞の方に目が向きがちだが、ドラマチックかつ多彩な楽曲及びアレンジのオッサンホイホイぶりもなかなかのもので、青臭さや気恥ずかしさを感じることなく聴ける。“花は誰かの死体に咲く”の間奏でのベースラインや、ラスト近くのサビでバックに流れるピアノのフレーズが好きだ。衝動性を重んじているようでその実とてもウェルメイドな佳作。


amazarashi“多数決”

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