Paula Cole「Courage」 

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2nd「This Fire」(96年)がグラミーの7部門にノミネートされたのも今は昔、音楽ビジネスに嫌気が差して半ば隠遁状態だったアメリカの女性SSW、Paula Coleがコンピレーション「Postcards From East Oceanside: Greatest Hits」(06年)に続いて、オリジナルとしては約8年ぶりにリリースした4thアルバム。

前述のコンピには“Tomorrow I'll Be Yours”“Postcards from East Oceanside”という2曲の新曲が収録されていて、前者はヒット・シングル“I Don't Want To Be Wait”路線のポップ・チューン、後者はバックにピアノとストリングスを従えた抑制の利いたナンバーで、新作はどっちに転ぶのかと思っていたが、結論から言えば後者寄り。

「This Fire」のような静と動が渾然となった、ヴァラエティに富みまくる音楽性をヴォーカルの力量で一つに纏め上げてしまう桁外れのパワーはさすがに見られないが、3rd「Amen」のような重苦しさは払拭されており、困難を乗り越えた末の、前進への静かな決意表明が窺い知れる内容。アコースティックな響きに重点を置いた控えめな演奏が、彼女の卓越した歌唱を支えている。ラストに配されたPaul Buchananとのデュエット“Until I Met You”は、ピアノとストリングスが静かな感動をもたらす佳曲だ。

Paulaは自分自身について「世界一ラッキーな女性」とブックレットで記しているが、Peter Gabrielに見出されたのも、今回のアルバムでTony Levin(B)やHerbie Hancock(Piano)、Chris Botti(Sax)といった大御所の参加に恵まれたのも、彼女の音楽的才能があればこそ。これまで待ち続けたファンの期待に応える作品を彼女が送り出せたことを素直に喜びたい。

2007/06/17 Sun. 02:26  edit

Category: CD/DVDレビュー:P

Thread: 女性アーティスト - Janre: 音楽

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