非思量

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27 2007

Nik Bartsch's Ronin「Randori」

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昨年、ECMからリリースされた「Stoa」が注目を浴びたNik Bartsch's Roninの1stアルバム。2002年発表。リーダーのNik Batschは親日家だそうで、Roninは「浪人」、Randoriは柔道の稽古法の一つである「乱取り」から採られたもの。

「Stoa」と比べると、まだいくらか楽曲がシンプルなものが多い。また、Modul 8_9はI~IIIの3部構成、30分の大作となっている。この後の「Live」やNikのピアノ・ソロ「Hishiryo」ではコンパクトになって収録されており、同じタイトルでも楽曲の構造がどんどん変化するさまを確認することが出来る。

30分と言っても、別に大層なコンセプトを掲げた組曲などではなく(そういった音以外からのイメージが聴き手に及ぶのを避けているからなのか、タイトルは総て「Modul ○○」《○○はごく一部の例外を除いて数字が入る》となっているし)、ミニマルなフレーズを機軸に、パーカッション/ベース/ピアノ(或いはフェンダー・ローズ)が一体になったりならなかったりしながら表情を少しずつ、静かに変えながら曲が進んでいくスタイルは他の彼の作品と同様。

あくまで静謐な世界の中で、思わず腰が動き出すグルーヴィーなリズムが顔を出すのが彼らの個性であり、その個性は1枚目にして既に確立されている。曲が(「Stoa」と比較して、だが)シンプルな分、そのファンキーな要素がより強く現れている、と言えるかも知れない。

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