Megadeth「United Abomination」 

unitedabominations.jpg


ジャケ/内ジャケのイラストがナイス過ぎる2年半ぶりの11th。

下のエントリで「何じゃコリャ」と書いたが、ホント、最初の数回は聴きながらどうしたものかと思った。Dave Mustaine曰く「原点回帰した作品」だそうだが、ここまで色濃く80年代の空気を運んで来なくても。

元々、90年代以降の音楽を全くと言っていいほど取り込んでいない(それがバンドとしての矜持だったのかも知れないし、単にDave Mustaineがそれほど器用でない、からかも知れない)が、1曲目の冒頭の「もうすぐ激しいのが来るぜ?」みたいなギターとか、2曲目のピロピロした音でのリフ(私、これがダメなんですわー)なんぞからにじみ出る80sテイストには「こういうのはB級バンドに任せておけばいいのに…」という失望感で一杯。あと、前にも書いたがタイトル・トラックの冒頭部分は“蝋人形の館”みたいで笑ってしまう(ま、聖飢魔IIのファンだけニヤニヤしていればいいことですが)。

“À Tout Le Monde”の再録ヴァージョンからは結構持ち直してきて、Mustaineが一気呵成にまくしたて、激しいリズム・チェンジを見せる“Amerikhastan”、ダーティな歌声や高速ギター・ソロのパートが魅力的な“You're Dead”などは悪くないと思うのだが、「Risk」大好きな歌モノMegadeth愛好家のヘタレな私にとっては「ほとんど40点だけどいくつかある90点の曲がクール!」みたいな出来だった「The System Has Failed」と比べると楽曲面のインパクトでは物足りない印象。「全体的に満遍なく70点台」を並べた感じで、まあ平均すれば同じような点数になるんだが。しかしまあ、一番印象に残るのが“À Tout Le Monde”というのはいかにもよろしくない。

ただ、ここ10年ほどのアルバムの中ではもっとも自信に溢れた音になっているのも確か。「色々あったけど、やっぱオレ、コレしかできません!」と言わんばかりにギターをグギャグギャ言わせまくっているのが気持ちいい。Mustaineの手下ども(G,B,Dr)も健闘していると思う。個人的にはもうちょっとメロディに気を遣って欲しいところだが、Mustaineがこれでいいのなら外野がとやかく言うこともないだろう。どうせ何やったって誰かにケチをつけられる運命にあるからな、このバンドは。

Megadethには何の思い入れもないし、Mustaineに対しても、インタビューを読んでいて感じる「感情のブレの大きさ」がどうにも好きになれないのだが、アルバムはそれなりにカッコよくて聴きこんでしまうし、次のアルバムが出たらそれなりに楽しみな気分になる。今回もやはりそれなりにカッコよくて結構聴いているし、次のアルバムが出る時は楽しみに待ちたい。

2007/05/14 Mon. 01:20  edit

Category: CD/DVDレビュー:M

Thread: 洋楽CDレビュー - Janre: 音楽

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コメント

こんにちは~。

僕は最初聞いたときは『あ~あ』って思いましたが、聞き込んできたら味が出てきた気がしましたけど、、、。

メタリカも原点回帰ってことで……原点回帰ブームですかね?w

Kei #ZQHR2uUw | URL | 2007/05/22 02:38 | edit

はじめまして。

私も決して嫌いではないですよ。別にいつ見捨ててもいいんですけど、次が出たら買うと思います。

Metallicaは「St.Anger」がドンガラガッシャーン!てな感じのグシャグシャなアルバムでしたから(グシャグシャってのは別にネガティヴな意味ではないです)、その反動というか「次はちゃんと作るか」という流れになるのは自然なことではないかと。原点回帰というか、彼らが世に出て20年経って時代も一巡りしたから、昔と同じことをやっても全然オッケーな流れになっているのは確かだと思います。

cota #BqEwgRj. | URL | 2007/05/22 19:56 | edit

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