The National「Trouble Will Find Me」(2013) 

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NYに拠点を置くインディー・ロック5人組の6th。インディーと言ってもセールスは立派なメジャー級で、このアルバムはアメリカで発売第1週に75,000枚の売り上げを記録している。私事ながら、発売日翌日ぐらいに地元のレコード屋でこのアルバムを入手しようとしたら「売り切れ」だった。売り切れつーても1,2枚しか売れてないと思うけど、私が住んでいるクソ田舎でも売れてるぐらいなのだから、日本でも結構な勢いで人気が浸透しているということか。

新譜のレビューを書くにあたり、前作「High Violet」(2010)のレビューを読み返し、音源も久々に聴いてみたが、やはり「High Violet」が今一つ入り込めないアルバムであることに変わりはなかった。更にその一つ前の大傑作「Boxer」(2007)と比較すると、ハッキリとどこがどうとは言えないが、何か「濁り」のようなものが感じられるのだ。楽曲の質も落ちてるし。

で、新作。一言でまとめてしまうと「だいぶ持ち直している」。月夜の中、静かに水辺で佇んでいるような、尖っているのにどこか優しい「Boxer」の雰囲気が復活している。“Fireproof”“Humiliation”あたりが特に優れており、空気の振動が伝わってくるような低音でボソボソ歌う“Demons”、急き立てるようなドラムとニヒルなVoの対比が麗しい“Sea Of Love”なども味わい深い出来栄え。

前述の「濁り」が完全に払拭されたとは言えないが「Boxer」と比較さえしなければ十分に良作だと言える(そもそも「Boxer」は私の'00年代ベストですから)。丁寧に塗り重ねられていながら厚ぼったさを微塵も感じさせないサウンドはさすが。聴く前は今作に関してかなり悲観的だったが、まずは一安心。


The National“Sea Of Love”

2013/06/07 Fri. 21:52  edit

Category: CD/DVDレビュー:N

Thread: 洋楽CDレビュー - Janre: 音楽

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