MRF「Val'siruyushia Vo T'me」(2012)

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昨年紹介したウクライナ産のフィーメイル・ポップ(?)・ユニット、Fleur(Flёur)の、2人いる女性Voのうちコケティッシュな声の方、Elena Voynarovskayaを中心とした2枚組のプロジェクト・アルバム。ウクライナ語表記(多分)だとМРФ「Вальсирующие во тьме」。

ピアノやシンセ、各種管弦楽器をフィーチュアして繰り出される各楽曲は時にクラシカル、時にシンフォニックだったりするのだが、月明かりの夜に朽ち果てた洋館で行われている音楽会(バンド及び観客は全員幽霊)にうっかり紛れ込んでしまったような、うっすらと寒々しさが漂う、乾いた世界が繰り広げられている。3拍子のリズムをメインに据えた曲も多く、なるほど日本語に訳すと「暗闇のワルツ」といった感じになるタイトル(なおGoogle翻訳だと「ダークでワルツ」と出る)にふさわしい内容。

Elenaの舌っ足らずな歌声は可愛らしい感じなのだが、それがさらに薄ら寒い雰囲気を増幅させている。かと思えば合間に挟まれているインスト系もたいがいで、Univers Zeroもかくやというようなダーク・チェンバー系ジャズ・ロックが炸裂しているかと思えばスペイシーなシンセ・サウンドを大フィーチュアしたサイケ色満載の曲まであって、もうどこを切っても怪しさ大爆発。2枚組な上に盛り沢山すぎて聴き通すとグッタリしてしまうな。これはしばらく寝かせておいて、秋の夜長に今一度味わってみたいアルバムである。暗い音楽愛好家に大推薦の力作。


МРФ“Мои новые чёрные крылья”

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