Soilwork「The Living Infinite」(2013) 

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約2年半ぶりとなる9thは堂々2枚組での登場。国内盤はコスト削減のためか、今時珍しい分厚いプラケースで発売。それでも3,800円する。地元のレコード屋にカネを落とすためだけに国内盤を買っているようなもんなんだが、安い輸入盤が気軽に買えるこのご時勢、なんだかなあ、という思いは拭えない。

前作「The Panic Broadcast」(2010)で復帰したPeter Wichersが再度脱退している。ライナーノーツによると、脱退の理由はありていに言えば「経済的事情」らしい。1枚目40分+2枚目44分という「お前はKate Bushか」と突っ込みたくなるような贅沢な構成の2枚組を作れるバンドにして家族を養えるかどうか心配しないといけないような経済状況なのだねえ。

カネの話はともかく作品の中身だが、Wichers脱退で心配された楽曲クオリティの低下は感じられない。1枚目がブルータルなスタイル主体、2枚目がエピックなテイスト寄りとされているが、ブルータリティ&ヘヴィネスとキャッチーなメロディが程よくブレンドされたSoilworkらしさは2枚を通して一貫されており、曲作りの手腕は円熟の域に達しつつあると言ってよい。収録曲はいずれもコンパクトだが尺の長い曲に負けないスケールの大きさがあり、中身は濃い。

私にとって、Soilworkはデス・メタル云々以前にポップなメロディを味わいたくて買っているという側面が強いのだが、今作も(良くも悪くも)大きな変化はないのでやはり聴いていて安心できるし、新参者が初めて手にするアルバムとしても「The Living Infinite」は良いチョイスだと思う。前作で違和感があったドラムのサウンドもOK。2枚組と言っても前述のとおり1枚ごとの演奏時間は短いのでさほどダレる感じもない。なかなか良いのではないかな。

個人的にはメロディに愁いをにじませた“Tongue”“Whispers And Lights”“Antidotes In Passing”あたりがお気に入り。特に“Antidotes In Passing”はほとんどグロウルが登場しない珍しいナンバー。地味でメロウなミッド・テンポの曲に目がない私の心を鷲掴み。デス・メタルとしてのSoilworkを愛する人には捨て曲以外の何物でもないかもしれないが、Björn“Speed”Stridの表現力の豊かさが伺える佳曲だと思う。


Soilwork“Spectrum Of Eternity”

2013/03/08 Fri. 22:12  edit

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Thread: HR/HM - Janre: 音楽

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