Nik Bärtsch's Ronin「Live」(2012) 

live.jpg

Nik Bärtsch(ニック・ベルチュ。Baertsch、Bartsch) 率いるスイス産ミニマル・ミュージック・クインテットの新作は2枚組のライヴ・アルバムである。いきなり余談だがNik Bärtsch's Roninは2003年にも「Live」という名義のライヴ盤を発表しているので、購入の際は注意されたい(公式サイト内のショップからなら間違えることもないだろう)。

音源は2009年~2011年の間に東京を含む様々な都市で録音されたもので、1st「Randori」(2002)から最新作「Llyrìa」(Llyria)(2010)までの各アルバムより満遍なく選曲されている。2003年発の「Live」にのみ収録されている“Modul 17”が、今回のライヴ盤で再び選ばれているのは興味深い。

2006年と2009年の2回、彼らのライヴを観ている(ということは東京で録音された“Modul 17”の現場に私はいた可能性があるんだが、公演は複数回あったうえに色々あってライヴレポは書いてないしセットリストも不明なので、実際のところはわからん)。両公演に共通して感じたのはベーシストの異様なまでの存在感(2006年の時はピアノ+ドラム+ベースというトリオ編成だったので余計に)。Baertschが提唱する「Ritual Groove Music」又は「禅ファンク」、まあ、ジャズの皮を被ったファンクとでも言いましょうか、Baertschの理念を体現しているのがBjörn Meyerだったのではないか、と感じた。

で、そのベーシストが脱退してしまったのですよ。おおお…。お別れだからというワケでもなかろうが、ベースが結構目立っている。この辺りはライヴの雰囲気を上手く捉えていると思う。見所はベースに留まらない。スタジオ盤と見紛うほどに統率された演奏、それでいて失われていないライヴ感、オリジナルとのアレンジ違い、等々。新ベーシスト、Thomy Jordiが演奏した“Modul 55”もラストに収録されているがコチラはベースがあまり前面に出てこない曲で、彼の実力は未知数。そういえば、パーカッションのAndi Pupatoも脱退してしまったらしい。見たこともないような、楽器なのかどうかすら判然としない物体を持ち込んで(楽器を自作することもあるらしい)サウンドに彩を添えていただけに、こちらも残念。このライヴ盤には全面参加しているので、長く続いたラインナップの終焉を噛みしめるように味わいたいところ。オススメですよ。

2012/10/17 Wed. 20:34  edit

Category: CD/DVDレビュー:N

Thread: 洋楽CDレビュー - Janre: 音楽

tb: 0  |  cm: 1

top △

コメント

Andi Pupato

バンド Ronin (ECM) のオリジナルメンバーで、現在様々なアーティストとコラボレートしている Andi Pupato が来日します。お知らせまで。

invs #g/4Bg9DY | URL | 2013/10/14 20:33 | edit

top △

コメントの投稿

Secret

top △

トラックバック

トラックバックURL
→http://hishiryo.blog95.fc2.com/tb.php/279-0c1cb84f
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

top △