Steve Hogarth & Richard Barbieri「Not The Weapon But The Hand」(2012) 

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MarillionのSteve Hogarth(Voice/Words)とPorcupine TreeのRichard Barbieri(Music)の連名でリリースされたアルバム。Dave Gregory(G,B)らがゲストで参加している。

Barbieri(Gregoryも)はHogarthのソロ「Ice Cream Genius」(1997)にも参加していたので、今作の作風がその延長線上に来るであろうことは容易に想像がついた。問題は「Ice Cream~」のどの曲に近い方向へ向かうか。個人的には"Nothing To Declare"のような「空から降り注ぐようなシンセと荘厳なヴォーカル」を期待していたのだがこの期待は空振り。ビートの効いた曲調も排除され、内省的なサウンドは深海の淵に沈みこむかのごとき深化を見せている。

Barbieriの2ndソロ「Stranger Inside」(2008)に通ずる、澄んだ音も猥雑な音も透明なコーティングで包み込んだようなモノクロームの世界を、Hogarthの声が波間に揺らめくように漂う。全8曲中、唯一"Only Love Will Make You Free"こそ僅かに熱気を感じさせるものの、極めて繊細なタッチのオープナー"Red Kite"から、どことなく雑然とした"Crack"まで、一貫してひんやりとした触感。

HogarthとBarbieriの嗜好を目一杯突き詰めたような作風で、率直に言ってわかりやすいとは言い難い。丁寧にトリートされたサウンドの流れに身を任せるようにして聴くのがよろしいかと。とは言え2人ともさすがはヴェテラン、ゆったりした流れに埋もれがちだが曲そのものは多彩で、出来も良い。ハマればハマるディープな1枚。

2012/02/28 Tue. 21:36  edit

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Thread: 洋楽CDレビュー - Janre: 音楽

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