非思量

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22 2011

Within Temptation「The Unforgiving」(2011)

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メタル界隈ではすっかりトップ・アクトとして定着した感のあるオランダ産6人組(クレジットはDrを除く5人になっているが、現在新ドラマーが加入した模様)の5th。

B!の女性Voをフィーチュアした特集だったと思うのだが、Sharon Den Adelを初めて見て「うわこの人、可愛い!」と衝撃を受けてからもう10年以上は経ってるんだなあ。彼女もすっかり風格のある表情を見せるようになった。実は同学年なので思わず遠い目をしてしまう。自分も同じようにトシを食ってるんだなあ、という意味で。別にそれが悪いってワケではないんだがね。

まあヨタ話はこれぐらいにして、前作「The Heart Of Everything」、私は全く入り込めなかった。その前の「The Silent Force」がこのバンドに接した初めての音源で、これを聴いた時は軽い衝撃すら受けたものだが、一方の「The Heart~」はゴージャスを極めたサウンドにメロディが埋没してしまい、「The Silent~」の成功に囚われて袋小路に迷い込んだような印象だけが残るアルバムだった。「ひょっとしてもうメロディのストックは尽きたのか?」と思ったので今回の新作はあまり食指が動かなかったのだが、ジャケットを見ると随分これまでと雰囲気を変えてきていたのでコレはひょっとするとひょっとするかも、と購入。

音楽的にはモデル・チェンジと言ってもいいほどに方向性を変えており、サウンドの分厚さはそのままにどことなく身軽さというか、風通しの良さが感じられるようになっている。前作にないスピード感を持つ"In The Middle Of Night""A Demon's Fate"は繊細なファルセットを封印し力強さを強調したヴォーカルと共に新鮮な風を吹き込んでいる。これらのハードな曲とミドル・テンポの"Shot In The Dark""Faster"といった王道路線の曲や16ビートを導入した"Sinéad"、荘厳な6拍子のバラード"Lost"といった様々なカラーの曲がアルバムに起伏を生み出し、聴き応えのあるものにしている。

「全てはSharon様のために…!」と言わんばかりにSharonのVoを際立たせることに集中する男性インスト陣の存在感(及び頭髪)の薄さは相変わらずだが、これまでと較べると少しだけギター・ソロとかが耳に残るようになっている。ま、ソロっつーてもせいぜい10秒ほどですが。でもこのバンドに1分半のギターorキーボードの華麗なソロを期待している人は皆無だと思うのでこれでいい。

アルバムと同名のコミックを作成し、そのストーリーに沿った12曲でアルバムを構成しているそうだが、そういったギミックに興味がなくても楽しめるアルバムだ。アマゾンのレビューを見ると音楽性の変化に心中複雑なファンもいるようだが、Sharonの声が持つ説得力と臆面のないキャッチーさは私にはかなり魅力的。ポップなメタルを聴いている時の気持ち良さをストレートに味わえるアルバム。

2 Comments

シュン  

座布団3枚

>男性インスト陣の存在感(及び頭髪)の薄さは相変わらずだが
上手い!思わず吹きました。

2011/04/25 (Mon) 06:31 | EDIT | REPLY |   

cota(管理人)  

ブックレットに出てきているバンド・メンバーの男性4人中3人がハゲだったもので、つい…(笑)。

2011/04/29 (Fri) 22:32 | EDIT | REPLY |   

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