Marillion「Somewhere Else」 

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約2年ぶりの14thアルバム。プロデューサーが“Brave”“Afraid Of Sunlight”や最近の2作でプロデューサーを務めたDave MeeganからMicheal Hunterに交代している。

近年の作品には必ず含まれていた10分超の大曲が今回はなし、10曲入り52分という、彼らにしてはかなりコンパクトな作品になっている。曲の途中で曲調が極端な変化を見せたり、変拍子を織り込んでくるといった彼らのお家芸もかなり控え目で、メランコリックかつ(やはり、彼らにしては、だが)シンプルなポップ・ソングが並ぶ。過去の作品と同じような音を作ってくるバンドではないが、無理矢理、過去の作品から近似性の高い作品を探すとすれば「Radiation」「Marillion.Com」あたりだろうか。前作「Marbles」がシングルが英国でチャート上位に入るなどして成功したので、より広い層からの支持を狙ったのかも知れない(これはあくまで私の想像)。

バンド側の意図はともかく私個人の感想としては、アッパーでカラフルだった前々作「Anoraknophobia」と比べると楽曲が弱く、とにかく濃密だった前作「Marbles」との比較ではどこかアッサリしすぎな感じで、どうにももどかしさを感じる出来。アルバムの核となるようなキメの1曲(例えば「Marbles」なら、人によって異なるだろうが私にとってのそれは“Fantastic Place”)がないのも痛いが、何より彼らの持ち味である「淡い色彩の中にクッキリと浮かび上がってくる濃淡のコントラスト」がうまく表現しきれていないような。単なる「モノトーンのアルバム」になってしまっていて、どうもプロデューサーの交代が裏目に出ている気がする。全体的に曲の練り込みも足りない印象で、どうしちゃったのかな、一体。Steve Rotheryのギターはいつも通り美しい音色を奏でているし、Steve Hogarthのヴォーカルも相変わらずの存在感ではあるのだが。

ブックレットの最後のページには、2008年春に早くも次のアルバムがリリースされる旨の記述があり、このあたりにも違和感を感じずにはいられない。夜桜を愛でながらiPodで再生するとクールな音像が結構心地よく感じられたりするのだが、ま、次作に期待、といったところか。

ところで、アルバムとは全然関係ないけど、たまにMarillionて「U2と似ている」的論調で語られることがあるのを見かける。どのへんがU2っぽいんですかね?私にはサッパリわからん。
「Somewhere Else」についてはozonaさんもレビューを書いていますので、興味のある方はコチラからどうぞ。ozonaさんはかなりポジティヴなレビューで、私とはかなり異なる意見をお持ちのようですので、私のと読み比べてみるのもいいのではないかと。

2007/04/06 Fri. 22:12  edit

Category: CD/DVDレビュー:M

Thread: 洋楽CDレビュー - Janre: 音楽

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