Gary Moore「Dark Days In Paradise」(1997) 

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Gary Mooreについては、何せアルバムを2枚しか持っていないので語れることはあまりない。

97年頃、少しは80年代のハード・ロック~ヘヴィ・メタルもかじってみようと思い、その流れの中で「After The War」(89)を手に入れたのが最初。色々あって時間だけはアホみたいにあったので結構聴いた筈だが、くぐもった声質で妙に力みがちなVoがどうにも受け付けなかった記憶だけが残っている。良い曲も多かったように思うが「After The War」は実家に置いてあるので、今聴くとどう感じるのかは確かめようがない。

で、次に買ったのが97年リリースで今回紹介する「Dark Days In Paradise」である。「After~」であまり芳しい印象を持たなかったのに何故これを自分が買ったのかわからないが、いずれにしても発売日からそう経たないうちに買った。で、こちらは未だに時々聴く。

この作品を聴いたハード・ロック時代の彼(のみ)を愛する人達は引っくり返ったかも知れないが、私はMooreのギター・プレイにとんと無知な上にさして興味もなかったのが逆に良かったのだろう。マシンガン・ピッキングがなくても個人的には全然問題なかったのである。そもそもこの作品にはそのテのハード・ロック的なモノが入り込む余地がない。確かに「冒険作」「問題作」という言葉が似つかわしいが、それと同時に「傑作」という言葉が与えられても全然不思議ではないと思う。確かMoore自身もこの作品の出来にはかなりの自信を持っていて、正当な評価を得られていないことに強い不満の意を表明しているインタビュー記事を過去に読んだ記憶がある。

とにかくドラム・ループにエフェクトの効いたVoという、当時のハード・ロック・リスナーが発狂しそうなオープナー"One Good Reason"からドラマティックな泣きのバラード"Like Angels"まで、1つ1つの曲がキャラ立ちしていて、なおかつ出来が良い。ドラムン・ベース、トライバル・リズムといったリズム面での多彩なアプローチとキャッチーなメロディが良いバランスで融合しており、そんな中でギターもあくまで歌の引き立て役に徹しつつ良い味を出している。ヴォーカルもこういう音がバックだとムダな力みがあまり感じられなくて実に良い塩梅だったりする。

トレンドを貪欲に取り入れつつ決して流行に流されたワケではない、しかし異端であるが故にあまり省みられることがないこういう作品こそ語り継いで行きたいのである。他の作品は自分以外の人がもっと上手に語ってくれるだろうから。ほのかにアイリッシュ魂を感じさせる自身の半生記にして13分超のモダン・プログレ曲"Business As Usual"を聴きつつ哀悼の意を。


Gary Moore"Business As Usual"

2011/02/08 Tue. 23:18  edit

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Thread: 洋楽CDレビュー - Janre: 音楽

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