Paula Cole「Ithaca」(2010) 

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アメリカ人女性SSW、Paula Coleの5thアルバム。

タイトルの「Ithaca」はギリシャのイオニア海に浮かぶイタキ島から取られている。Peter Gabrielのツアーに帯同という形でシーンに出現、その後アルバムを3枚発表、出産を契機に音楽ビジネスとは距離を置き、そして復帰、離婚を経て自身の故郷であるロックポートに戻ったことを、ギリシャ神話「オデュッセイア」においてオデュッセウスが苦難の末に故郷であるイタキ島に帰ったストーリーになぞらえているようだ。そんなことが公式サイトのバイオに書かれている気がする。すいません、英語苦手です。ちなみに件のバイオはコチラ。興味のある方はご一読を。

復帰作となった「Courage」(2007)はどちらかと言うとジャズ寄りで全体的に落ち着いた作りになっていたが、ここに来て持ち前のパワー&エキセントリシティを解放、高音でもまったく痩せない地声で歌い上げる一方で強烈なファルセットもさも当たり前のように軽々と使いこなす。楽曲も多彩なゲストを使い分けて(みんなの大好きなTony Levinおじさんも3曲で参加)、ロック色の強い"The Hard Way"からストリングを従えて切々と歌う"2 Lifetimes"まで様々な表情を見せる。

私自身は猛獣のような歌唱を見せる"The Hard Way""Music In Me"やソフトでポップなバラード調の"Come On Inside""Violet Eyes"あたりの曲が好みだが、Marc Ribotにバンジョーを弾かせて脱力気味に歌う"P.R.E.N.U.P."のような曲も含め、どんな曲でもその声でもってして彼女の色に染めきってしまうパワーにはただひれ伏すばかり。

ライヴ活動も積極的に行っているようで、音楽ビジネスへの本格的な復帰という意味合いでは、この「Ithaca」こそ真の復活作と呼べるかも知れない。死ぬまでに一度ナマで聴いておきたい人である。日本ではほとんど忘れられた存在だが、何とか来日してくれんもんかねえ。国内盤出してよ。


Paula Cole"Music In Me"


Peter Gabriel"Don't Give Up"。ColeがKate Bushのパートを務めている1993年のライヴ。

2010/11/15 Mon. 23:07  edit

Category: CD/DVDレビュー:P

Thread: 洋楽CDレビュー - Janre: 音楽

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