Jamie Saft「Black Shabbis」(2009) 

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ユダヤ系(恐らくアメリカ人)の鍵盤奏者、Jamie SaftがJohn Zorn主催のTzadikレーベルからリリースしたブラック・メタル(!)のアルバム。ブックレットのSaft本人の楽曲解説には「blood libel(血の中傷-詳しくはWikipedia参照のこと)」「anti-Semitism(反ユダヤ主義)」という言葉が頻出しており、長きに渡るユダヤ人迫害の歴史に関する「反・反ユダヤ主義」とでも言えそうな彼の見解や主張が記されているものと思われる(英語力がないので意味がよくわからんのです…)。

ピアノ・トリオでBob Dylanの曲をジャズ調にアレンジして演奏したりしてるような人が作ったこのアルバム、果たしてマジなのかジョークなのか、さっぱりわからん。ジャケットやタイトルを見るとギャグにしか見えないけどなあ。でもブックレットの内容は真剣そのものに見えるし。

大昔の海外ハードボイルド・ドラマのオープニングみたいな1曲目でいきなるズッこけるが、そこからはオビでSlayerやBlack Sabbathの名前が記載されているのも納得なスラッシュ~デス~ドゥーム路線のオンパレード…と思いきやなぜかオビで並んで記載されているAlice Cooperに通ずるパーティ・ロックっぽいフレーズ(音像としてはデス~ブラックなんですけどね)が。オビに「returns to his roots」とあるが、やっぱオマエ、こういうのがやりたかっただけだろ。

このテの音は普段は全然聴かないので本職との比較はできないが、Saft本人が一部のベース、ドラム、ヴォーカルを除く全楽器(ギター、ベース、ヴォーカル、オルガン、メロトロン、オプティガン、シンセサイザー)を担当しており、なかなかに気合の入った音。ユダヤ人虐殺が行われたポーランドの地名をそのまま曲名に冠し、まさにその虐殺を音で表現したようなドローン・ドゥーム“Kielce”や、不安定な女性Voがリリカルでキャッチーな歌メロを聴かせる“Remember”など聴かせる曲もあり、その混沌ぶりが結構楽しい怪作。普段ここで紹介している作品にも増して一般向けではありませんが。

2009/07/13 Mon. 22:05  edit

Category: CD/DVDレビュー:J

Thread: HR/HM - Janre: 音楽

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