2009年06月21日 22:41

前作のリリース時点でその存在が明らかにされていたCrimson Jazz Trioの第2作にして恐らく最終作(ドラマーのIan Wallaceが死去しているため)がようやくリリースされた。曲目は以下の通り。
1.The Court Of The Crimson King
2.Picture Of A City
3.One Time
4.Frame By Frame
5.Inner Garden
6.Heartbeat
7.Islands Suite
Press Gang(オリジナル)
Zero Dark Thirty(オリジナル)
Formentera Lady
Sailor's Tale
The Plank(オリジナル)
8.Lament
デビュー作は比較的原曲のイメージを尊重した演奏だったが、今回はかなり大胆な解体、再構築がなされている曲が多い。メンバーのソロ小曲を前後に配置して「Islands Suite」という組曲調になった“Formentera Lady”〜“Sailor's Tale”をはじめとして、“One Time”や“Frame By Frame”など、曲をイメージづけるリフやフレーズを持つ曲が選ばれていて一体どうするのかと思ったが、聴いてみるとあえてそういった部分は強調せず、あくまでジャズの範疇でアレンジし直されている。
そのおかげで“Sailor's Tale”は原曲の面影がほとんどなくなっているような気がする(“Islands Suite”に関しては、組曲丸ごとオリジナルと言ってしまってもあまり差し支えがないような…)のだが、“Frame By Frame”はギターのパートをピアノとゲストのMel Colins(Sax)が巧みに分担しており「こういう風になるのか」と思わず感心してしまう演奏。また“Inner Garden”ではJody Nordone(Piano)がヴォーカルも担当、少しBelewに近い声質で堂々と歌い上げており、アルバムの良いアクセントになっている。
オリジナルの禍々しさとか神秘性とか、そういうのを求めると両肩が脱臼する勢いでガックシ来るだろうが、あくまで腕の立つピアノ・トリオがジャズのマナーで演奏している作品なのでその辺りは心に留めておく必要がある。「King Crimsonの曲をカヴァーする」という枠の中で前作とは一味違う方向性で仕上げており、原曲を知らなくても「純粋に良い演奏」を楽しめる作品になっているのが良い。



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