非思量

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15 2009

Disillusion「Gloria」(2006)

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※「1997年~2006年の10枚+1」第4回→他のレビューはこちらから

1stではプログレ・デスラッシュを演奏していた(チョロッとさわりを聴いたことがあるだけなので詳細はわからん)のに、突然とも言える変貌を遂げたドイツ産バンドの2nd。

ヴォーカルはエフェクトをかけた中低音の普通(?)声がメインでデス声はほぼ皆無。前作の路線を期待してた人は1曲目で脱落必至。ダークで重々しい空気を基調として、シンセやギターで緻密に作りこまれた重厚なノイズの波が押し寄せては引きを繰り返すのだが、出てくる音もさることながら曲そのものもどこか一筋縄で行かない。オールド・スクールなメタルのフォーマットに接近した曲もあるにはあるのだが、全然ソッチ方面の香りがしない。あえてジャンル分けするなら間違いなくメタルですけど。

ドイツ的なカクカクした直線的なノリなのだが、そのフォームから放たれるボールは全てナックル。どこまでもエグいというか容赦がないのだが、メロディは意外にキャッチーで、曲ごとに必ずフックが用意されている。聴き手を置き去りにする気満々と見せかけて実はそうでもない、というのがこのアルバムの最大の特徴かも知れん。

勿論、彼らの音楽は突然変異的に発生したものではなく、何がしかのルーツなり元ネタ(タイトル・トラックで唐突にゴシック・メタルみたいな音像が飛び出してきたりするし…)が必ずあるのだろうが、彼らはそれを完全に咀嚼し、自分のものにしてしまっている。ひねくれていて、それでいてキャッチーで、そしてやかましい。私の知る限り何にも似ていない。今まで聴いてきた中で、最も好きなアルバムの1枚。


Disillusion“Dread It”

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