Kip Winger「From The Moon To The Sun」(2008)

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Wingerのフロントマン、Kip Wingerの8年ぶりとなるソロ・アルバム。

バンド名義での暑苦しい(?)サウンドとは一線を画した作りになっていて、ヴァイオリンやチェロなどのストリングス、ピアノ等を積極的に起用、Kipのヴォーカルも押しの強さは控えめ。笛の音のようなシンセのフレーズとドラム・ループが絡み合うイントロが印象的なミドル・テンポのオープニング“Every Story Told”と、エスニックでミステリアスなムードがパワー・バラード風のサビに転化する2曲目の“Nothing”が作品のハイライトではあるが、ピアノの弾き語りがメインのAORバラード“Where Will You Go”を挟んでの4曲目“Pages And Pages”以降の繊細でジェントルな雰囲気こそが、この作品の目指している方向性だと思う。

ヴァイオリン×2+ヴィオラ+チェロ+ベース+ハープ+ピアノという室内楽テイストバリバリのインスト“Ghosts”のような曲まで収録されており(ちなみに、この曲ではKipは演奏していない)、Kipのミュージシャンとしての多様性を感じさせる。派手さこそないものの、ほの暗くも柔らかい空気がじんわりと心に染み入る感覚が心地よいアルバム。

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