非思量

ハチスノイト「Illogical Dance」(2015)

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「Universal Quiet」(2014)以来、約1年ぶりとなるハチスノイトのソロ2nd。

ハチスノイト自身の声を多重録音&エレクトロニクス処理する手法は前作同様だが、エレクトロニクスによる処理の手法が広がっている模様。“illogical Lullaby”なる曲はハチスノイト側でミックスした“illogical Lullaby-Furepe edit-”と、Björkのアルバム/ツアーに参加経験のあるデュオ、Matmosがミックスを手掛けた“illogical Lullaby - Matmos edit-”の2つのヴァージョンが収録されており、若干前作の空気を残しているFurepe editと比べると、Matmos editはブレスの音も小さくなり、人間的な息遣いよりも無機的な感触のポップ性が前面に出ている。

前作は西洋宗教色漂う神秘性が特徴で、今作もまた独特の神秘性をたたえた作品に仕上がっているのだが、、このMatmos editと、短くぶった切った声の断片を繋ぎ合わせた“anagram c.i.y.”やといった曲の存在が、前作とは異なる硬質な手触りをもたらしている。

斬新かつアーティスティックな作品、という表現が実にふさわしいというか。一点の曇りもなく「個性的」な一枚である。次はどうするんでしょ、て私がここで心配してもしょうがないんだが、それはともかく、生でライヴを一度体感してみたい人である。


ハチスノイト“illogical Lullaby - Matmos edit-”

2015年の16曲。

いつもの、その2。縛りは「2015年中に購入した音源から選ぶ」と、あと1つ「80分以内にまとめる」。16曲で73分51秒。

曲名の後に収録アルバムを記載、クリックすると当該レビュー記事へ飛びます(レビューを書いていない一部作品を除く)。多くの曲で音源をリンクしてありますが、音量がデカいヤツがあるので再生時は注意されたい。

1. Portico “Living Fields”(From「Living Fields」



神秘性を感じさせるエレクトロニカ。


2. 茜-AKANE- “螺旋の森”(From「茜道中譚」



2014年の作品より。純和風エレクトロ・シンフォ。


3. amazarashi “スピードと摩擦”(From「スピードと摩擦」



ヒリヒリした手触りで疾風のように駆け抜ける曲。


4. GoGo Penguin “One Percent”(From「V2.0」)



Bandcamp経由で入手したジャズ・ロック・トリオ2014年の作品。エンディングのデジタリーというか、いかにも現代的な香りのするトリッキーなフレーズが実にスリリング。動画はライヴ版。


5. Tremonti “Radical Change”(From「Cauterize」

CreedやAlter Bridgeでは絶対やらないであろう疾走ナンバー。


6. 水曜日のカンパネラ “メデューサ”「From「ジパング」



コケティッシュなポップ・チューン。


7. Lonely Robot “The Boy In The Radio”(From「Please Come Home」



メロディックなシンフォ・プログレ。


8. Paula Cole “Gloucester Harbor Shore”(From「7」

彼女の歌の上手さが如実に表れる静謐なバラード。


9. W.A.S.P. “Last Runaway”(From「Golgotha」



疾走ナンバーなのにしんみりとした聴後感をもたらす曲。


10. Bill Laurence “U-Bahn”(From「Swift」



ホーン/ストリングスとヴォコーダーをフィーチュアした美しい曲。


11. Capriccio “Zero Piece”(From「Hyper Naturalism」

個人的に一番の注目株。一部で奇数拍子も導入した、トリッキーかつシリアスな曲。


12. Queensrÿche “Just Us”(From「Condition Hüman」

アルバムの中で異彩を放っている、クリアーな響きのソフトな曲。


13. Special Providence “Northern Light”(From「Essence Of Change」



メタリックな要素を含んだジャズ・ロック。


14. Christina “Disappeared”(From「The Light」)



MagentaのVo、Chrisitna BoothがChrisitna名義で発表したソロ・アルバムより。ピアノとストリングスを従えて繊細な歌声で朗々と歌われる可憐なバラード。


15. Noel Gallagher's High Flying Birds “You Know We Can't Go Back”(From「Chasing Yesterday」

16. Noel Gallagher's High Flying Birds “Ballad Of The Mighty I”(From「Chasing Yesterday」)



2曲がシームレスで繋がっているので、2曲まとめて。“Ballad Of The Mighty I”は2015年一番のお気に入り曲。

本年もよろしくお願いします。

2015年の5枚。

いつもの。順不同でアルファベット順に紹介。

1.Bill Laurance「Swift」

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レビューはコチラ


“December In New York”


2.Noel Gallagher's High Flying Birds「Chasing Yesterday」

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レビューはコチラ


“The Dying Of The Light”


3.水曜日のカンパネラ「ジパング」

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レビューはコチラ


“ラー”


4.Tremonti「Cauterize」

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レビューはコチラ


“Another Heart”


5.W.A.S.P.「Golgotha」

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レビューはコチラ


“Scream”

購入した作品数が減ってきているので、今年は3枚にしようかと思ったのだがそこまで絞れなかったので5枚で。これでも頑張ったほうで、Capriccio「Hyper Naturalism」や茜「茜道中譚」、ハチスノイト「Universal Quiet」(茜とハチスノイトは2014年作)といった日本女性Voの作品は泣く泣く選外にした。これ以外にも良い作品は結構あって、2015年は結構豊作だったと言えるかも知れない。

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