ハチスノイト「Universal Quiet」(2014) 

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夢中夢、Magdaraのヴォーカリスト、ハチスノイトの1stソロ。全ての曲が彼女の声(エレクトロニクス処理を施されたものも含む)で構築されている。

彼女の存在を知ったのは今沢カゲロウ目当てでDOMMUNEを視聴したとき。トリを務めた今沢の1つ前の出演だったが、彼女が出演している約30分間、最初から最後まで圧倒されっぱなしだった。1人の人間からこんだけ色んな声が出てくるもんなんだなー、と。歌詞と呼べるような意味のある言葉の連なりは無く、クラシックのような伸びやかな発声、ウィスパー、空気を揺さぶるような低音といった様々な声をその場でサンプリングして重ねていく事で抽象的な世界を形作っていた。

ビックリしたので速攻でCDを購入したのだが、CDを聴いて更に驚かされたのは、CDに収録されている声とライヴで聴いた声の乖離の小ささ。CDで聴こえてくるとおりの声なり歌唱法なりをライヴでキッチリ再現できる人は案外少ない。そうでないとダメだというワケではないが、それが出来る人はほぼ無条件に信用できる。私が知る範囲では、彼女とMyles Kennedy(Alter Bridge)ぐらいのものだと思う。

ブルガリアンヴォイスを思わせる神秘性を帯びた、かなりインパクトのある1枚。


ハチスノイト“Kamuy Mintar”

2015/05/23 Sat. 21:07  edit

Category: CD/DVDレビュー:国内は

Thread: 邦楽 - Janre: 音楽

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Bill Laurance「Swift」(2015) 

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テキサス州で結成されたフュージョン・グループ、Snarky Puppyのキーボーディスト、Bill Lauranceのソロ・アルバム。ギター、ベース、ドラムスといった一般的な編成に管弦楽器隊も加わっている。

毒気は薄く、どことなく無菌室で奏でられている音楽のような印象を受ける。ポスト・ロックやエレクトロニカのフィルターを通過させたような澄んだサウンドや、いくつかの曲で採用された、ヴォコーダーを通したヴォーカルがそう感じさせるのか。漠然とだが、21世紀ならではの音だなあ、と思う。時にダンサブルであり、時にニュー・エイジのようでもあり。

ジャズのようでありクラシックのようでもあるが、Balmohea「Stranger」(2012)が脳裏をよぎる瞬間も。ストリングスがふわーっと立ち上がってきて、グルーヴィーなリズムとシンプルなピアノをバックにヴォコーダーのヴォーカルが舞う“U-Bahn”や、クラシカルなピアノとモダンな息遣いのサウンドの取り合わせが絶妙な“Swift”あたりが特に良い。エレガントさとラディカルさが良い塩梅で混ざりあった作品。


Bill Laulance”Swift”

2015/05/16 Sat. 21:25  edit

Category: CD/DVDレビュー:B

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