非思量

水曜日のカンパネラ「トライアスロン」(2015)

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めでたくタワレコ以外での購入も可能になった水曜日のカンパネラがリリースした3曲入りEP。タワレコオンライン限定で“ナポレオン”のPVを収録したDVDとステッカーが特典としてついてくる。

EPということで実験色を強めてきたか、3曲中2曲は他のミュージシャンに作詞/作曲/編曲を委嘱したコラボ作品になっており、前述のDVDにPVが収録された“ナポレオン”は所謂ディーヴァ路線というか、R&Bテイストを強く匂わせる曲で、一方の“ユタ”は「南西諸島に伝わる歌を題材」(カギカッコ内は作詞/作曲/編曲を担当したオオタルイチの公式サイトより)にしたもの。

前者はクールな雰囲気で後者はトロピカルというか、享楽的。のんびりしつつもアッパーな音頭調からドラムンベースになだれ込む“ディアブロ”が一番らしいのは当たり前としても、目先が変わって良いのではないかな。特に“ユタ”の曲調はコムアイの声質にマッチしていると感じた。さてこれがアルバムにどうフィードバックされるか。


水曜日のカンパネラ“ディアブロ”

Paula Cole「7」(2015)

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Peter Gabrielのツアーに起用されたのを機に注目を浴びた女性SSWの、クラウドファンディングによる自主レーベルでの作品としては2枚目となる通産7th。前作「Raven」(2013)までは数曲にTony Levinらゲストを迎えて製作されていたが、今回は全曲メンバーを固定して録音されている。

バンドはピアノ、ドラム、ベース、ギター+時々Cole自身によるクラリネットという、アコースティック楽器のみからなる編成で、それゆえサウンドがよりシンプルかつジェントルになっており、ヴォーカルも比較的抑制の効いたものになっているが、それがかえって彼女の秀逸な表現力をより際立たせている。相変わらず、惚れ惚れするほど歌が上手い。

曲調としてはジャズではなくポップス/ロック側に針が振れ気味、かな?繊細極まりない多重録音のハーモニーが美しい“Gloucester Harbor Shore”からロック調の演奏を従えて力強いヴォーカルを聞かせる“Father”の流れはちょっとした感動モノ。バラード調の“Puncture Wound”も良い出来。春の日差しを感じさせる穏やかな空気のような優しい手触りを持つ作品である。


Paula Cole“Gloucestor Harbor Shore”

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