Freak Kitchen「Cooking With Pagans」(2014) 

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変態ギタリストとしてその名を知られるMattias IA Eklundh(G,Vo)率いるスウェーデンのトリオ、Freak Kitchenの8th。

ヘヴィでありながら低音を強調し過ぎない軽快なサウンドで響く、ちょいちょいと現れる複雑なリズムと明快なメロディがFreak Kitchenの音楽的コア。ピロピロ、ミュンミュン、ケコケコと変な音を一杯出すIAのギターは存在感ありすぎだが、あくまでも歌、そしてメロディが主役。

アルバムの白眉は2曲目の“Freak Of The Week”。Jonas Hellborgとの双頭プロジェクト、Art Metal(今年、2ndをリリース)経由で仕入れたと思しきエスニックなテイストを微かに漂わせつつ、嵐のような変拍子をカマしながらスムーズさを失わず、フックのある曲に仕上がっている。Freak Kitchenの美点を全部詰め込んだような曲で、脳内でサビの部分がヘビロテされるぐらいお気に入り。

ギターをレロレロさせながら疾走する“Ranks Of The Terrified”をはじめ、他の曲も印象に残るものが多く、曲作りの巧みさに思わず感心してしまう。ポップでありながらマニアックなつくりがかなりツボ。おすすめ。


Freak Kitchen“Freak Of The Week”

2014/11/28 Fri. 23:58  edit

Category: CD/DVDレビュー:F

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連休中に観たライヴの感想(今沢カゲロウ&水曜日のカンパネラ)。 

そのことでライヴの評価が左右されるような話ではないが「曲間に演者がラップトップを操作している時に生じる間(ま)」がなんかイヤです。

1.今沢カゲロウ@鳴門D-BOX(2014.11.22)

2年ぶりに観た。

6弦フレットレスベースとラップトップ、あとNOVATION/LaunchpadとKeith McMillen Instruments/SoftStepというなんだかよくわからない機材を駆使して怒涛のウォール・オブ・サウンドを観客に浴びせかけるそのスタイルは2年前と同じ。リズム・トラックの全てまでもを人力によるセルフ・サンプリングで賄っていた頃のような、眩暈がしそうな程の苛烈さこそ後退しているものの、何遍聞いてもやはり彼の演奏はえげつない。

今回は日本各地で録音した虫の鳴き声を演奏に取り入れるという新ネタ(でいいのかな?)を披露。音声データを保存したスマートフォンをベースのピックアップにかざして音を拾い、スピーカから虫の鳴き声を響かせる、というのが何とも現代的な光景であった。出している音は虫の鳴き声なんだが。

客は15人ぐらいだったかな?少ない(とはいえこの人数で大体席が埋まってしまう)けど、こんな片田舎で幅広い年齢層の人間(10代と思しき女の子から白髪のじいさんまで)がこんなマニアックなベーシストの演奏を楽しむために集まる場があるというのは、何というか、良い。

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Tシャツに新色が加わっていたので、水色を購入。また来年、できれば徳島以外の場所でもお会いできれば。

++

2.水曜日のカンパネラ@タワーレコードNU茶屋町店(2014.11.23)


こちらは新譜発売記念のミニライヴ。

梅田ウインズでスコボコにやられ、這う這うの体でタワレコにやってきてみれば、開演まで30分ぐらいあるのにイベントスペースは結構な人だかり。コムアイは300人と言っていたが、もうちょい少なめに見積もったとしても200人はいたか?新譜に収録された“桃太郎”でブレイクしそう…?と思っていたが、もしかしたら本当にブレイクの瞬間というかブレイク前夜というか、そういう場に立ち会ってしまったのかも知れんなあ。

演奏は生ではなくプログラムなので焦点はコムアイのパフォーマンス一点に当たるというか当てざるを得ないんだが、人が一杯で顔しか見えないー。わかる範囲で言えることは、声がいいというか、キャラクターも込みで意外と替えの利かないタイプだということ。個性は大事。

ライヴ中に曲の人気投票を行った結果、その場でセットリストが変更になり“桃太郎”が外れるというトンデモな展開を見せつつの約30分でした。彼女たち、これからどうなるんだろうか。タワレコがない田舎町から見守りたいと思います。


水曜日のカンパネラ“桃太郎”

2014/11/24 Mon. 00:12  edit

Category: ライヴレポ、雑記等

Thread: LIVE、イベント - Janre: 音楽

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水曜日のカンパネラ「私を鬼ヶ島に連れてって」(2014) 

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来年3月に初の単独ライヴ開催が決まった水曜日のカンパネラ、3月以来の4th(7月にヴィレッジヴァンガード限定でカヴァー・アルバムをリリースしている)。

水曜日のカンパネラの核をなす流麗なトラック、素人臭いヴォーカル、言葉遊びに徹した歌詞。この三本柱にいささかの揺らぎもない。テクノやハウス、ファンクを基調に、時に郷愁を誘うメロディやフレーズが顔を出すところもこれまでと同様。が、前作「シネマジャック」と比べるとやけに「濃ゆい」。

こちらのインタビューを読むと「シネマジャック」の時よりも製作期間を長く取ったようで、それがこの密度の高さに繋がっているのかも知れない。サビ前の「きびだーん きびきびだーん」という、それまでの流れをぶった切るトリッキーなフレーズや「団子をもらって命を投げ出す物好きなんていない」というミもフタもない歌詞が強烈な“桃太郎”や、“モスラ”を逆回転させて曲のエンディングに用いた“チャイコフスキー〈Interrude-ラモス〉”、従来のポップス歌モノ路線から一歩踏み出した感のある“インカ”等、曲のキャラもまた豊かに。

先にリンクをはったインタビューで、彼らは今後音楽性に変化が生じる可能性を示唆しているが、現行の路線では今作がひとまず最高峰という結論でいいと思う。オススメ。


水曜日のカンパネラ“ドラキュラ”

2014/11/18 Tue. 20:40  edit

Category: CD/DVDレビュー:国内さ

Thread: 邦楽 - Janre: 音楽

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Lunatic Soul「Walking On A Flashlight Beam」(2014) 

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ポーランド産プログレ・バンド、RiversideのヴォーカリストであるMariusz Dudaによるソロ・プロジェクトの4th。ドラムをDestructionのVaaverことWawrzyniec Dramowiczが叩いている以外は、全ての楽器をDudaが演奏している。

「Anathemaみたいなのが聴きたい」からスタートした新規開拓事業第2弾(第1弾はThe Chant「New Haven」)だが、一聴して感じたのはPorcupine Treeからの影響。打ち込みやストリングスを導入した、内省的でひんやりとした手触りのサウンド。「Marillion.com」(1999)以降のMarillionやKevin Mooreのソロ作品に通じる部分もあるかも知れない。

モダン・プログレと呼べばいいのか、アトモスフェリック・メタルという表現でいいのか、この辺り、もう私にはよくわからなくなってきている(トリップ・ホップのような表情を見せる時もあるし)が、個々の楽曲の質で勝負というよりは、慎重に積み重ねられた繊細な音の連なりを聴き手の心に沁みこませるような作風。とは言え楽曲の質が低いというワケではなく、ファルセットを駆使した“Gutter”はDavid Gilmour系の良い声を持つヴォーカルが強い印象を残す。ヴォーカルはインストと並列に扱われていてあまり前面には出てこないのだが、Duda、歌上手いね。

どこか映画のサウンドトラックのようで、全体を貫く厳かな雰囲気がPeter Gabriel「Passion」(1989)を思わせる。正直、Riversideはあまり私の心には響かなかったのだが、コチラはかなり私の好み。良い。


Lunatic Soul“Cold”

2014/11/02 Sun. 22:03  edit

Category: CD/DVDレビュー:L

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