Dream Theater@大阪国際会議場(2014.10.22) 

同じ会場で「Octavarium」ツアーを観て以来、実に8年ぶりの生Dream Theater(以下DT)である。この間、平日に武道館一回こっきりとかフェスのみの来日とかで、どうにも観に行くチャンスがなかったんだよな。一昨年の来日時はチケットこそ買えたものの体調不良(その後、緊急入院)でライヴどころではなくなってしまったし。

それでは当日の感想やヨタ話を箇条書きでお送りいたします。

・ライヴ当日は午後から休みを取り、早めに大阪に向かってのんびり遊ぶ予定だったのにそんな日に限って15時から仕事が入るという不運に見舞われたりしつつ、どうにかこうにか開演15分前にグランキューブに到着。
・会場へ向かう人の波の女性率がかなり高く「凄いなあ」と思っていたら、近くでやっていたシルク・ドゥ・ソレイユの客だった。シルク~の入場口を過ぎた瞬間、周りは男ばっかりに。
・とはいえ、コチラも会場内を見渡してみると女性の比率はそんなに低くない。2~3割ぐらい?
・年齢層も私の周囲を見渡した限りでも20代から50代ぐらいまで幅広かったが、終演後に入ったビールバーで偶然居合わせた女性客曰く「80歳のおばあちゃんが九州から観に来ていた」らしい。付き添いとして孫が帯同していたのだそう。
・開演前のBGMはなぜかアンビエント調。スクリーンには天体図。
・19:00キッカリ、定刻に開演。
・セットリストはツアー中、完全に固定されている(ハズ。時間的制約のあるフェス出演時は別)。大阪でも変更はなし。曲目は以下のとおり。

Set 1
1.The Enemy Inside
2.The Shattered Fortress
3.On The Backs Of Angels
4.The Looking Glass
5.Trial Of Tears
6.Enigma Machine
7.Along For The Ride
8.Breaking All Illusions
Set 2:
9.The Mirror
10.Lie
11.Lifting Shadows Off A Dream
12.Scarred
13.Space-Dye Vest
14.Illumination Theory
Encore:
15.Overture 1928
16.Strange Déjà Vu
17.The Dance Of Eternity
18.Finally Free

・Mike Portnoy在籍時はセットリストが日替わり定食状態だったが、日替わりであれ固定であれ「アルバム未収録のカヴァー・ソングを演奏する」「何の事前告知もなく他人のアルバムを丸々1枚カヴァーする」といったマニアックな独りよがりに走らなければよいのではないかと。
・あれ、喜ぶ人いるのかね?知ってる曲ならまだいいけど知らなかったらしらけるだけなのではないか。何かのDVDでMarillion“Sugar Mice”をほぼフル演奏したのを観たときはさすがに引いた。Marillionの曲を聴きにDTのライヴに行く人なんていないだろうし、そもそもMarillionなんて知らん人の方が圧倒的多数だろう。
・で、今回はそういう点で気になるところはなかった。”Trial Of Tears”の前に演奏されたインストが何の曲なのかわからなかったけど、あれぐらいなら、まあ。
・ただそういったサプライズ要素の少なさ故か、演奏に安定感がありすぎて、難曲ばかりなのにやけに淡々とプレイしているように見えたのが難といえば難。まあ贅沢な不満ですわな。
・John Petrucciのギターは最早神業の領域に達しているのではなかろうか。あれだけピロピロ弾き倒しながらトーンも完璧にコントロールされていて、聴いていてただただ感心するばかり。
・Mike Manginiのプレイをナマで観たのは初めてだが、シンバルやタムを頭上に配置したセットそのままにアクションもど派手。古い曲は概ねMike Portnoyの演奏に忠実だったが、ところどころでオリジナルと異なるフレーズを叩き出していた。フレーズの意外性ではPortnoyに一歩譲るものの、バンドにはすっかりフィットしている模様。
・“Trial Of Tears”を聴いた時点でPortnoyの影は私の脳内から消え去った。
・片やJames LaBrieのヴォーカル。たまーに、イコライザーで低音域をバッサリカットしたかのような上ずった感じの声色になってしまう場面があったのだが、いずれも次の曲では何事もなかったかのように元に戻っていた。
・ステージ上をのっしのっしと歩き回りつつ驚異的な声量で歌い上げるスタイルは健在であったが、正直「Octavarium」ツアーの時の方が良かったようには思う。あの時は本当に素晴らしかったし、どうも今回は100%のコンディションではなかったのではないかと推察されるが。
・私がいた位置だとややインストの音量が大きく、ヴォーカルがきもち埋もれ気味に聞こえたから余計にそう感じたのかも。「Octavarium」の時は逆にヴォーカルが前に出ていたんだよな、確か。
・個人的に今回のハイライトは第2部の「Awake」後半部分完全再現。
・「古い曲では盛り上がるけど新曲では石地蔵のようになるオールド・ファン」にはなりたくないしまだそうなってはいないつもりだが「Awake」は特別なのだ。「これから先、死ぬまで1枚のアルバムしか聴くことを許されないとしたらどのアルバムを選ぶか」と訊かれたら私は9割方「Awake」を選ぶぞっつーくらいこのアルバムが好きなので。
・「古い曲では盛り上がるけど新曲では石地蔵のようになるオールド・ファン」にはなりたくないしまだそうなってはいないつもりだが、第1部で一番テンションが上がったのは“Trial Of Tears”でした。オレはもうダメかもわからんね。
・まあそれはともかく、世界で最も美しい曲の1つである“Lifting Shadows Off A Dream”をライヴで聴くことができたので大変幸せであった。ベースで奏でられるイントロで震えがきた。
・“Scarred”もこの世で15番目ぐらいに好きな曲なので生で聴けて良かった。
・Jordan Rudessの鍵盤が異様な存在感を醸し出していた“Space-Dye Vest”でAwake祭りは終了。
・アンコールは「Metropolis Pt.2:Scenes From A Memory」で大団円。私の周囲は皆やけに静かだったが、合唱も起きてかなりの盛り上がり。
・Awake祭りのおかげで第1部の印象が少し薄いのだが、スクリーンに映し出されたアニメが楽しい“Enigma Machine”等、新作はライヴ映えする曲が多い印象。お気に入りである“Along For The Ride”が聴けたのも良かった。ただ“The Shattered Fortress”だけはちょっと…。アルコール依存症のアレ、“The Shattered Fortress”以外だったらどれでもいいのによりによってソレかよ、という。
・休憩を挟んでいるとはいえ、3時間立ちっぱなしというのは虚弱体質のアラフォーにとってなかなかの苦行であった。
・でも次の来日公演が決まったら観に行くぞ。これまでの彼らは常に最高だったが、今回もまた最高だった。
・最後に全くの余談を。ライヴ翌日に気まぐれで伊勢に足を延ばしてきまして。ここで「元香川県民としては『ふんがっふっふ』てなるとわかっていても食べないワケにはいかない」伊勢うどんにトライしてきた。

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・「ふんがっふっふ」てなった。なんつーか、凄いな、これ…。

2014/10/27 Mon. 20:50  edit

Category: ライヴレポ、雑記等

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Steve Rothery「The Ghosts Of Pripyat」(2014) 

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Marillionのギタリスト、Steve Rotheryの1stソロ(このアルバムの発売に先立ち、ライヴ盤が2枚リリースされている)。RotheryにG+Dr+B+Keyを加えた5人編成で録音されているほか、一部の曲でSteve Hackett(G)、Steven Wilson(G)、Riccardo Romano(12-String Guitar)が参加している。

Marillionにおいて確固たる存在感を築きつつも、サウンド面ではどちらかというと控えめで前に出過ぎることのないRotheryだが、驚いたことに自身のソロ・アルバムにおいてもその姿勢は貫かれている。ギタリストのソロ・アルバム(ちなみに全曲インスト)なのに、外連味たっぷりなプレイを聴かせるタイプではないことも含め、Rotheryのギターは楽曲における1パーツとしてさりげなくそこに在る、という感じ。

とは言え、例のエモーショナルなトーンは、程よい英国臭を帯びたアンビエント寄りのテイストを持つ楽曲群の中で渋い光を放っている。Marillionのアルファ波成分(そんなもん、あるのかどうか知らんけど)は主にRotheryが担っていたのか、と気付かされる心地良さが全編を支配している。一見薄味なのだが、とても良い。滋味掬(きく)すべき作品、という評価がピッタリなアルバム。


Steve Rothery“Morpheus”

2014/10/13 Mon. 18:16  edit

Category: CD/DVDレビュー:S

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Julie Slick + Marco Machera「Fourth Dementia」(2014) 

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Adrian Belew Power TrioやKing Crimson ProjeKctへの参加でその名を知られるベーシスト、Julie Slickが、イタリア人ベーシストMarco Macheraとの連名でリリースしたアルバム。Julieの弟Eric Slick(Dr)をはじめ、Pat Mastelotto(Dr)、Sarah “Flossy” Anderson(Synth、Strings)がゲストで参加している。

Julieの1stソロ「Julie Slick」(2010)を持っている。ベースをブイブイ言わせた白昼夢とでも表現したくなるポスト・ロック寄りのサウンドで、曲によってはAdrian BelewやTony Levinからの影響が感じられる牧歌的なメロディが流れる作品だった。今回の「Fourth Dimentia」の方向性も、やはりポスト・ロック風味な白昼夢サウンドという点では同一路線。

ただ、楽曲を共作しているからか、BelewやLevin色は希薄になり、ストリングスを交えた疾走感が心地よい“Krush”や、ベース・デュオという特性を活かしつつ前半のふわっとしたサウンドと後半のベキベキしたそれの対比が鮮やかな“1986”、アトモスフェリックな“Overcome”等々、個性的な楽曲が並んでいる。特に後半は良い。ソロもそうだったのだが、楽曲毎のキャラの違いが鮮明で、ソングライティングにおいてなかなかに巧みな面を持っていると思う。


アルバムのプロモ。流れている曲は“Overcome”。

2014/10/03 Fri. 20:32  edit

Category: CD/DVDレビュー:J

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