Rokash「Запалі Агонь」(2011) 

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好事家の間で高い評価を得ているRational Diet(初期Art ZoydやUnivers Zeroの影が濃すぎて私はちょっと苦手なんだが)を輩出した東欧(元ソ連)ベラルーシから登場したニュー・アクト。2004年にベラルーシの首都ミンスクで結成された、作曲も手がける女性Voをリーダーとする6人組の1stアルバムとなる。

ブックレット等に記載されているバンド名以外の全てがキリル文字なので何がなにやらだが、恐らくメンバーはVo+G+B+Dr+Key+Fl。フルート奏者の存在というのが鍵で、ジャンルとしては「フォーク・ロック」ということでよかろう。勿論日本でかつて流行ったフォークとは全く異なるもので、所謂民謡、土着のトラッド・ミュージックをベースとしたロックである。

面白いのは、このテの音にしてはベースとドラムがやけに主張が強いこと。ギターも曲によっては結構ハード・ロック然としたサウンドを出していて、"У лясным гушчары"では「これでツーバスが炸裂したらスラッシュ・メタルみたいだな…」と思わずにいられない展開も。シンフォニックなシンセ・サウンドを響かせたかと思えばヴィンテージなオルガンやリリカルなピアノも聴かせるキーボードの活躍ぶりも見事。Voは伸びやかな美声。この人の声は好き。

まあそんな塩梅なので楽曲はややエキセントリックなところもあるが、それでもなお親しみやすさのほうが勝る。これは彼の地のトラッド由来の物悲しいメロディが日本の民謡、引いては歌謡曲に通ずるものを感じさせるからかも知れない(勿論、明るい曲もあります)。初めて聴く音なのにどこか懐かしい、聴けば聴くほど夢見心地な佳作。オススメ。ボーナス・トラックにはイングランド民謡"Gleensleeves"を収録。一応、出自というかスタート地点はロックではなくフォーク/トラッド側、ということなんだろうな。是非一度ナマで見てみたいバンドである。


Rokash"Восень"

2012/01/26 Thu. 22:57  edit

Category: CD/DVDレビュー:R

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2011年の15曲。 

あけましておめでとうございます。今年もこれまでどおりボチボチやりますのでよろしくお願いします。

新年一発目は「iPodに入れて聴く2011年ベスト」。昨年同様、iTunesで作成したプレイリストどおりの曲順で。15曲とあるが1曲目はSE的なイントロなので実質14曲。

1.Blue October"A.M. Limbo(Everything)"
2.Blue October"The Feel Again(Stay)"

パーリスで名盤認定されたアルバムだが見事にあそこと自分のトコ以外でこの作品のレビューを見たことが無い。この曲のためだけでも買う価値はあると思うんだが。しっとりしたサウンドや曲調が私の好みのど真ん中。

3.California Guitar Trio"Portland Rain"
2010年に出たアルバムの曲。稠密なギターの調べはプログレのようでもあり、ニュー・エイジのようでもあり。

4.Benoit Moerlen"Rocking Roller"
あっけらかんとした感じの木琴フィーチュアード変拍子プログレ~ジャズ・ロック。

5.Nguyen Le"Whole Lotta Love"
Led Zeppelinの名曲をカヴァーしたものだが大胆すぎるほどのアレンジが施されており、ややこしくて未だに何拍子なのかよくわからないパートがある。どうもトシのせいか集中力が落ちて「拍を数える」という作業が面倒になってきているのをこの曲やDream Theaterの新作を聴いていて感じる。

6.Anna Pingina"Реченька"
ロシア語のタイトルが読めません。アコーディオン入りの哀愁フィーメイル・ポップ。これも2010年発表曲。

7.The Claudia Quintet"What Is The Beautiful?"
今回紹介している曲の中でもダントツにマニアックなんだが、ゲストVoのジェントルな語りと実験的な曲構成がハマればハマる。

8.Queensryche"Hard Times"
20年前のファンに「Queensrycheは2011年にこんな曲をやってるんだぞ」て言っても誰も信じないだろうな。



9.Within Temptation"Sinead"
「The Unforgiving」からはどの曲でも良かった。それぐらいポップで良い曲が詰まったアルバムだった。"Sinead"はダンサブルなビートを導入した異色のナンバー。

10.Silent Stream Of Godless Elegy"Prisaham"
これ、国内盤が出ていないのが不思議でしょうがないんだが、こういうのは受け入れられないんですかね。



11.Ex-Wise Heads"Ascendance"
エキゾチックかつミステリアスなムード漂うインスト曲。

12.Daughtry"We're Not Gonna Fall"
一転、ほどほどにウェットでほどほどにヘヴィな王道アメリカン・ロック。

13.Szaloki Agi & Borlai Gergo"Chanson De Vanille"
尖りに尖ったスクラッチ・サウンドと、終始1人多重ヴォーカルでハモり続けるとことんコケティッシュな歌メロのコンビネーションが強烈な曲。

14.Sixx:A.M."Oh My God"
シリアスな歌詞をドラマティックに歌い上げるハード・ロック。

15.Kate Bush"Snowed In At Wheeler Street"
歌詞が好き。デュエットしているElton Johnの歌唱も良い。

CDの購入枚数が年々減ってきているが、1枚の作品に割ける時間が増えたせいか内容は濃く感じたかも。選から漏れた中にもいい曲は多かった。Coldplay"Charlie Brown"なんかをコッソリ忍び込ませたかったんだが、ああいうメインストリームど真ん中のキラキラした音が入り込む余地がなかった。

2012/01/05 Thu. 21:49  edit

Category: 2011年の5枚+α

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