Silent Stream Of Godless Elegy「Návaz」(Navaz)(2011) 

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男女Voにヴァイオリン奏者&チェロ奏者を擁するチェコ産8人組の5th。以前、ネット上で発見した彼らの作品のレビューを読んで探してみたことがあるのだが発見できなかったこともあり、彼らの作品に触れるのは初めて。

ダークかつメランコリックなドゥーム/ゴシック・メタルを基調としつつ弦楽器やゲストのダルシマーが終始鳴り続ける民族音楽臭が色濃く漂うその音像はディープそのもの。男女Voというのも今時ありふれた手法だが男性Voはデス声というよりバリトン。女性Voと揃って歌う時はそのバリトン・ヴォイスをさらに押し潰したような唸り声を絞り出しており、安直なデス声よりもよっぽど醜悪で大変よろしい。女性Voも堂々と歌い上げている。

ミドル~スロー・テンポの曲ばかりで慣れるまでにホンの少し時間がかかったが、サウンドそのものは結構聴きやすくまとめられており、辺境モノだからといって身構える必要はない。メロディの扇情力もかなりのもので、中盤に据えられた"Slava"をはじめ、聴けば聴くほどハマる佳曲揃い。歌詞は(多分)チェコ語を採用しているがそれが音楽に更なる深みというか、ディープな響きを与えている。良い。


Silent Stream Of Godless Elegy"Slava"(Live)
情念渦巻く曲調と抜けるような青空の凄いミスマッチ。

2011/10/20 Thu. 22:50  edit

Category: CD/DVDレビュー:S

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Mutemath「Odd Soul」(2011) 

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前作「Armistice」の後にギタリストが脱退、残った3人で製作された3rd。「Armistice」はプレッシャーから「あまりに多くの人間のアイデアを取り入れてしまった」(ライナーより)とのことで、それを失敗と捉えた彼らは新作をセルフ・プロデュースで製作している。

ギタリストがいなくなったからこうなったのか。実際のところはわからないが、モダンとレトロが絶妙なバランスを見せていた前作から一転、レトロ寄りの方向に一気に針が触れてしまっている。シャキシャキとタイトなリズム隊はモワモワしたサウンドの中ではせわしなく聴こえ、音の立ち上がりが早く、それでいて奥行きを感じさせたキレキレのギターはベーシストが兼任することでサイケデリック調にその色合いを変え、力強さを増したVoは何故かJon Andersonに似てきている。こんなんだからPeter Banksがいた頃のYesに聴こえてしょうがないぞ。Peter Banksがいた時代のYesのアルバムは1枚も持ってないけど。

曲調もメランコリックなテイストはほぼ一掃されていて、個人的には納得できない部分が多すぎるのだが、メロディ・メイカーとしての実力は一切錆び付いておらず、軽快にクライマックスへと駆け上がって行く"Prytania"をはじめ、良質の楽曲をこれでもかと繰り出してくる。出来そのものは良いか悪いかで言えば「相当良い」。ぶつぶつ文句をつけながらも愛聴盤となっている。一応、オススメ。ただ、セルフ・プロデュースに至った経緯があまりにDream Theaterと似ていて、このまま周囲の意見を寄せ付けずに一見さんお断りのマニアック路線に走ってしまうのではないか、という危惧は拭いきれないな。まあ、しばらくはそれでも大した問題にはならないとは思うが。

2011/10/14 Fri. 22:29  edit

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