Chon「Homey」(2017) 

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米サンディエゴ産のツイン・ギター+ドラムスの3人組による2nd。9月に茶屋町タワレコで購入。国内盤はリリースされていないようだが、同時に購入したThe Nationalと同程度には沢山のCDが店内の目立つ位置でディスプレイされていた。はて、と思ったら10月に来日していた(10/3~8、大阪でも公演あり)んだな。

マス・ロック~プログレ・メタルを思わせるテクニカルなフレーズをクリーンなトーンのギターで鮮やかに弾き倒している。メタル系のガシガシした音ならこういうバキバキ&レロレロしたヤツも割とありがちだが、コチラの風合いとしてはあくまで爽やかというか、夏をイメージさせつつも過剰な暑苦しさや日本の夏のようなベタッとした感触は一切ない。過剰なテクニカルさが邪悪さや禍々しさではなくむしろメロウなムードの表現を目指しているという点ではYvette Youngとかと同じ方向を向いていると言える。こういう音が今の流行りなんでしょうか。

ベースもフィーチュアしたオーソドックスな4人編成の曲も結構オシャレな雰囲気を醸し出しているが、ゲストVoやエレクトロを大胆に導入した曲がそういうアルバムのイメージをより濃いものにしている。マス・ロック的なものとクラブ・ミュージックぽいものがごくごく自然に1枚のアルバムに収まっているハイブリッド感が面白い。サウンドから何からエッジ立ちまくりでありながら攻撃的でなく、むしろリラックスさせる音に仕上がっているのが何とも斬新。


Chon“No Signal”

2017/10/09 Mon. 22:58  edit

Category: CD/DVDレビュー:C

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The National「Sleep Well Beast」(2017) 

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オハイオ出身、NYを拠点に活動するThe Natinoalの2013年以来4年ぶりのアルバムとなる7th。国内盤はライヴ音源を収録した2CDとなっている。

もうオッサンなので4年なんて割とあっという間だが、田舎のレコード屋が淘汰されるには十分な時間でもあり、前作「Trouble Will Find Me」(2013)を購入した駅前のレコード屋は今年の8月に店を畳んでしまった。地元のターミナル駅前からレコード屋が完全に姿を消した一方で、バイパス沿いやイオンにあるレコード屋ではThe Nationalなんて置いてくれやしない。この新作、私はDream Theaterを観に行ったついでに茶屋町のタワレコで買いました。その大阪のタワレコですら、品揃えのレヴェルは20年前の松山タワレコやヴァージン並みになってきているというね。

まあヨタ話はそれくらいにして。

元々、弦だの管だのといった外部のゲストを招いて「寂(さび)」を感じさせるサウンドを聴かせていたが、旺盛なメンバーの課外活動からのフィードバックなのかどうなのか、シンセやエレクトロニックといった生音以外の音も登場しており、コクがありながらもクドさを感じさせないそのキャラクターは維持しつつ、よりディープな方向性を志向しているように感じられる。前作が悪くない出来だったのであまり心配していなかったが、今回も良い感じに仕上がっていると思う。

“The System Only Dreams In Total Darkness”“Empire Lane”あたりを筆頭に、地味ながら味わい深い楽曲の数々が秋の夜長に染み渡る…のはいいんだが、見た目から何から、どこをどう切っても日本でウケそうな外連味というかキャッチーさに乏しいからか、海外との人気の格差が広がっているようで。しかしまあ、それを嘆いてもしょうがない。来日公演を見逃している身としてはソコソコ盛大に売れて欲しいという気持ちもあるんだが…。


The National“The System Only Dreams in Total Darkness”

2017/10/02 Mon. 22:45  edit

Category: CD/DVDレビュー:N

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ふくろうず「びゅーてぃふる」(2017) 

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2週間ほど前の話。クルマの運転中にラジオを流していたら、女性が舌っ足らずな口調でツアーの日程や自身のアルバムについてしゃべっている。何となく聞き流しているうちに彼女のバンドの曲が始まる。パッと見、ウィスパーヴォイス調と思わせておいて、結構しっかりした声で歌っている印象。曲も悪くない、というか、これ、結構好きかも知れんぞ。しゃべりを聞いている限りにおいてはとても興味を持てそうな感じではなかったのだが。

バンド名はわからないが曲名は辛うじて覚えていたので、帰宅してYouTubeで探してみる。「ビューティフル」で検索。見つからない。「Beautiful」でどうだ。これでもダメ。アップロード日を比較的最近にしてみても引っかかってこない。行き詰まってラジオ局のウェブサイトを開いたらオンエアした曲のリストを発見。「びゅーてぃふる」。平仮名かい!

で、購入したのが、そのラジオ番組でしゃべっていた内田万里(Vo,Key)に安西卓丸(B,Vo)、石井竜太(G)を加えた3人組、ふくろうずの8th。レコーディングには元メンバーの高城琢郎(Dr)も参加している。

どちらかというとギターが控えめかなあ、と思いながら聴いていた(普段私が聴いているヤツがうるさいだけなのかも知れない)けど、作詞作曲は全て内田が担当しており、バンド・サウンドよりも内田自身のカラーを強く打ち出した作風に仕上げている模様。アレンジにしても演奏にしても、あまり奇を衒った感じはないというか前面に出てくる場面はなく、シンプルに内田の歌を引き立てている。ストリングスをフィーチュアした“びゅーてぃふる”以外の収録曲も派手さこそないものの良質なメロディを聴かせている。個人的にはチャイナ・テイスト?の“スローモーション”や繊細な“ムーンライト”あたりが好き。

良い曲を書くバンドだと思った。バンドの公式サイトを見たら大阪でレコ発ライヴをやると書いてあって一瞬興味が沸いたが、13日にDream Theaterを見に行った直後の15日ではさすがに金銭と仕事のスケジュール的に無理でした。


ふくろうず“びゅーてぃふる”

2017/09/21 Thu. 21:32  edit

Category: CD/DVDレビュー:国内は

Thread: 邦楽 - Janre: 音楽

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Dream Theater@大阪国際会議場(2017.09.13) 

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客電が落ち、湧き上がる歓声。観衆は席を立ち、来るべき瞬間に備える…ハズなのだが、私がいたPA真後ろ付近を含む1階席後ろ半分の動きがどうも鈍い。…やや間があって数名が立ち上がったのを合図に、周囲の客も三々五々立ち上がる。それを見ていた私の後方にいた男性客がボソッと一言。

「あ、立つんだ」

思わぬところで実感させられる25年の重み。というワケで行ってまいりました「Images & Words」発売25周年記念ツアー。いやまあ、実際は女性含む若人も大勢来ていたのですが。

来日が発表された当初、正直あまり乗り気ではなかった。ご多分に漏れず私も「Images & Words」からハマッたクチだが、所謂「無人島レコード」の、今でも最有力候補の1枚たり得る「Awake」に対し、「Images~」で今の私に響いてくるのは“Learning To Live”ぐらいなんよね…。LaBrieもどうせマトモに歌えんやろし…。

でも第2部の冒頭“Pull Me Under”のイントロが流れた瞬間、もうどうでもよくなった。ワシはこれが聴きたかったんじゃああ!サビは当然のように大合唱だ。ぽーみあんだーぽーみあんだーぽーみあんだーあいむなっだふれい♪私の隣にいた若い男の子、時々スマホで録音していたようだが私の歌声が割と容赦なく入ってるかも知れんぞ。わっはっは。

ヴォーカルは別として、ちょっとしたソロ・パートを挟んでくること以外は概ねオリジナルに忠実な演奏だったように思うが、Jordan Rudessが非常にタメの効いた演奏を聴かせた“Wait For Sleep”にはハッとさせられた。まずもってオリジナルが良いというのが大前提だが、この人はやはり「モノが違う」。そしてそして“Learning To Live”!私はこの曲の、CDで6分50秒あたりから聴こえてくるベースが狂おしいほどに好きなのだが、ナマで聴けて感無量。ちょっと音が小さかった気がするけど。それに続くJames LaBrieのスクリームも現状考え得るベストのそれ。個人的にはソッチよりもその前の「I hear kindness, beauty and truth」の部分こそ頑張ってほしかったんだが、まあ、贅沢は言うまい。LaBrieの歌、想像していたよりはずっと良かったですよ。

こうして至福の時は過ぎていき、アンコールに控えしは“A Change Of Seasons”という名の23分に及ぶ拷問。私、この曲に全っっっっ然思い入れがないというか、ハッキリ言ってしまえば嫌いで、アンコール前に帰ろうかとすら思っていたぐらいなのだがそれも勿体ない話なので最後まで聴いた。パートごとに見れば聴きごたえのある場面も多いのだがとにかく「長い」「くどい」「暑苦しい」というプログレのうっとおしい部分を煮詰めたような曲で、フルコースのデザートでカツカレーを出されたような気分。他の客もぐったりしているようで、LaBrieの煽りに対する反応も明らかに鈍い。しかしそれに反比例するかのようにLaBrieの声は快調さを増していくというね。なんで最後になってそんなに元気なんだオマエ。

今回もみっちり3時間。参加した皆さん、お疲れ様でした。やはりライヴは観られる時に観ておくものだ。

なお、第1部の内容について一切触れていませんが他意はありません。

2017/09/15 Fri. 21:22  edit

Category: ライヴレポ、雑記等

Thread: LIVE、イベント - Janre: 音楽

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Portico Quartet「Art In The Age Of Automation」(2017) 

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いかなる事情があったのか、3rd「Portico Quartet」(2012)の後にハング・ドラム奏者Keir Vineが脱退し、3人組のPortico名義で活動していたPortico Quartetだが、このたびめでたくVineが復帰、ここに5年ぶり(Portico名義の「Living Fields」(2015)を含めば2年ぶり)となる新作が届けられた。

「Living~」が身も心もエレクトロニック方面に捧げてしまったような作りで、クオリティはともかく個人的には先の見通しが全く立たない印象が強く残っていて、4人編成が復活すると聞いてもう期待感しかなかったワケだが、その期待に十分応えてくれる、いや、期待以上の出来栄え。元々積極的に導入していたエレクトロニックに加え、半分近くの曲でストリングスを導入、ミニマル的な要素を色濃く湛える彩り豊かなサウンドが次々に現れ、溶け合ったかと思うと儚く消えてゆく。

そのディープな雰囲気には更に磨きがかかっており、バンド・サウンドが復活しているだけでも嬉しいのに「Living Fields」を経由して更なる高みに達している感すらある。曲もサウンドも全部ひっくるめて、何もかもが素晴らしい。2017年、必聴のアルバムと言えましょう。ビューリホー!

日本盤にはボーナス・トラックも収録されて素晴らしさ2割増し。


Portico Quartet“A Luminous Beam”

2017/08/28 Mon. 23:14  edit

Category: CD/DVDレビュー:P

Thread: 洋楽CDレビュー - Janre: 音楽

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