非思量

2016年の15曲。

2016年振り返り企画その2。いつものごとく「2016年に購入した音源で構成」「80分以内に収める」縛りで。15曲77分10秒。曲名の後に収録アルバムを記載、クリックすると当該レビュー記事へ飛びます(レビューを書いていない一部作品を除く)。

1.聖飢魔II“荒涼たる新世界”(From「荒涼たる新世界/Planet/The Hell」




ダミアン浜田ワールド全開のハイスパート古典メタル。はじめはギターの音がしっくりこなかったけど、じきに慣れた。動画は(多分)アニメのオープニングで流れた短縮版。


2.Covet“Pelagic”(From「Current」



まったりめの曲を埋め尽くす怒涛のタッピング攻撃。動画はライヴのもの。


3.Sia“Alive”(From「This Is Acting」)



グラミー賞にもノミネートされた前作「1000 Forms Of Fear」(2014)収録の“Chandelier”路線を踏襲した曲。


4.Masayoshi Fujita“Flag”(From「Aplogue」



チェンバー・ロックにも通ずる、ソフトながらも威厳の漂う曲。こういうの大好き。


5.Hattler“Anything At All”(From「Warhol Holidays」

朗らかで柔らかい歌声とメロディが印象的な曲。


6.Alter Bridge“Crows On A Wire”(From「The Last Hero」

ライヴ動画はコチラから。

ダイナミックなハード・ロック。ギター・ソロをMyles Kennedyがとっている。


7.uKanDanZ“Tchuhetén Betsèmu”(From「Awo」



安居酒屋でクダ巻いていそうなオッサン共が弾き出すカッコいい音。


8.Wakrat“Sober Addiction”(From「Wakrat」



ゴツゴツしたサウンドと意外なキャッチーさを持つメロディ。


9.Nik Bärtsch's Mobile“Modul 18”(From「Continuum」

ストリングスを導入し、凛とした空気を漂わせている。


10.水曜日のカンパネラ“ユニコ”(From「UMA」

みんなのうたでかかっても違和感がなさそうなほのぼのとした曲。


11.Dizzy Mizz Lizzy“Made To Believe(Live)”(From「Forward In Reverse」



キャッチーな曲。動画はスタジオ版。


12.Disillusion“Alea”(From「Alea」



10分超えの長尺曲。変拍子込みのダークなプログレ・メタル。


13.Steve Jansen“Diaphanous One”(From「Tender Extinction」
14.Steve Jansen“Faced With Nothing”(From「Tender Extinction」

シームレスに繋がっていたので2曲セットで。前者は幻想的なアンビエント調のインスト、後者はKate Bushっぽい?Nicola HitchcockのVoをフィーチュアしたバラード。


15.amazarashi“タクシードライバー”(From「世界収束二一一六」

語尾を執拗に「え」音で揃えようとする執着心。言葉の使い方が上手い人だなあ、と思う。

2016年の5枚。

年間の購入枚数が50枚(デジタルも含まれるんで単位が「枚」なのはおかしいですけど、適当なのが思い浮かばないので)に満たないおっさんが書く2016年ベスト5。買う枚数、もっと少なくてもいいぐらいなんですけどね。「今まで聴いたことはないような斬新さを持ち、かつ自分の好みにドンピシャでハマる音楽」がこれから出てくる可能性、あまり高くなさそうなんで。トシを取るというのはそういうことだ。

とはいえ2016年も良いと思える音楽は少なくなかった。下半期は自分にとっての定番ミュージシャンが出す新譜を追いかけていたのであまり新鮮味はなかったんだが、例年あまり冴えない印象が強い上半期にインパクトのある作品が多かった気がする。

例年通り、2016年中に購入した音源から順不同でアルファベット順にご紹介。

1.amazarashi「世界収束二一一六」

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レビューはコチラ

歌詞のインパクトがあったからこそ買ったアルバムではあるんだが、歌詞云々の前に、良質なロック・アルバムであった。10月に出たEPも良いよ。


2.Dizzy Mizz Lizzy「Forward In Reverse」

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レビューはコチラ

メロディとヘヴィネス、渋さと激しさのバランスというのが実に良い塩梅。


3.GoGo Penguin「Man Made Object」

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レビューはコチラ

全編で張り詰めるテンションはまさに全盛期のそれ。一度ライヴを観てみたい。


4.Hattler「Worhol Holidays」

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レビューはコチラ

軽やかなベースにキャッチーな楽曲、シンプルながら飽きの来ないアレンジが麗しい。


5.Masayoshi Fujita「Apologue」

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レビューはコチラ

2015年の作品。静謐でありながらかなりのインパクトをもたらした1枚。

Dizrhythmia「Too」(2016)

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現行King Crimsonに参加しているJakko M Jakszyk(G,Vo)とGavin Harrison(Dr,Per)プラスDanny Thompson(B)、Pandit Dinesh(Per)からなるDizrhythmiaの2nd。セルフ・タイトルの1stが1988年リリースなので、実に28年ぶりのアルバムということになる。レコーディング・メンバーとしてDave Stewart(Pf)が全曲に参加、Richard Barbieriもいくつかの曲でシンセを演奏しているほか、チェロやホーンも一部の曲で加わっている。

澄んだ空気を漂わせるジャズをベースにパーカッションやシンセで味付けを施したインストでJakszykのソフトなヴォーカルを聴かせるアルバム(インスト曲も3曲あり)。King Crimsonのような過度の緊張感や難解さは感じられず、ある種の荒っぽさが求められるKing Crimsonには合わない、David SylvianやDavid Gilmourに通ずる声質のJakszykもここではなかなか良い歌を聴かせる。

たおやかなメロディの美しさが印象的な佳作。上品でゆったりとした流れの中、時折シャープな表情を見せるインストも味わい深い。私ゃKing Crimsonよりもコチラのゲストがフル参加した編成のライヴを観たいよ。


Dizrhythmia“Chinese Doll”

Hattler「Warhol Holidays」(2016)

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ドイツのベーシスト、Hellmut Hattlerのソロ。2010年の「Gotham City Beach Club Suite」以来、個人的にはご無沙汰していたんだが、その間もソロ作やJoo KlausとのユニットTab Two、Kraan等で活発に活動していた模様。

私が初めて購入した「Bass Cuts」(2004)の時からサウンドにほとんど変化がないのだが、時流におもねっている様子がこれっぽっちもないせいか、古さを感じさせないタイムレスなものに聴こえる。曲ごとにミュージシャンを使い分けて(VoのFola Dadaは固定)多彩なサウンドを聴かせるのだが、基本的には華美な装飾を避けたシンプルなものに仕上がっていることが、そう思わせる一因なのかも。

曲も然り。享楽的なムードは以前から一貫しているが、今回はどこかメロディに艶があるというか、フックのある曲が多く、聴いていて大変楽しい。“Anything At All”とか、柔らかいタッチの声で歌われる伸びやかなメロディが大変麗しい。バラード調の“Mountain Bike”も良い。

あまり低域を強調しない軽やかなHattlerのピック弾きベースの切れ味もまた不変。良作。オススメ。


Hattler“Mountain Bike”

King Crimson「Three Of A Perfect Pair」(1984)

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King Crimsonについては「Adrian Belew在籍時原理主義者」です。40周年記念シリーズ、80年代の3枚だけはコンプリートしました。全部輸入盤だけど。

私にとってのKing Crimsonはじめの一歩は「Three Of A Perfect Pair - Live In Japan 1984」という映像作品だった。Dream Theaterを筆頭とする洋楽メタルにハマりつつあった90年代前半のこと。どこでKing Crimsonの名前を見つけてどうやってこの作品にたどり着いたのか、さっぱり思い出せないのだが、その後一番最初に買ったKing Crimsonのアルバムがこの「Three Of A Perfect Pair」。

スラップとディレイを組み合わせたベースが楽曲の核をなす“Sleepless”、単調なリズムの繰り返しを軸に即興の要素を織り込んだ“Industry”、ドラムがひたすら機械的にビートを刻む“Larks' Tongues In Aspic Part III”等、テレビで流れる音楽(と、若干のメタル)しか知らない若造に浴びせられるものとしては十分過ぎる程の「ヘンな音楽」。

とは言え映像で一度はこれらの曲を耳にしているワケで、当時このアルバムを聴いていて違和感というか、ヘンな音楽を聴いている感を増幅させていたのが、90年代を席巻したヘヴィでオーガニックなサウンドとは正反対の、80年代中盤なりの都会的というか、人のぬくもりが全く感じられないそれ。90年代に入ってメタルにハマり出した身には随分と異様なものに映った。今改めて聴くと、その冷たい感触が「Discipline」(1981)「Beat」(1982)よりも徹底しているというか、容赦ない感じがしてこれはこれで味わい深いのだが。

よくぞここから「全スタジオ盤コンプリート」まで辿り着けたものである。ま、その後「Thrak」(1995)を購入したのがデカいと思いますけど。そこから「Red」(1974)をはじめとする第3期以前のアルバムに繋がっていったので。

なんだか厳しい物言いに終始しているように見えてしまうかも知れないが、冷静に眺めれば、Adrian BelewのポップなセンスやBill Brufordのジャズ指向が当時のCrimsonの方向性と程よく融和した、良い意味で「バンドの作品」なのではないかと思う(悪く言えば「妥協の産物」)。それなりにヘンな音楽を色々聴いてきて思うんだが、それらに比べればKing Crimsonは圧倒的に「ポップでフレンドリー」なバンドである。だから若かりし頃の私も違和感を抱きつつ何回も聴いていたのだろうし、その後ズッポリとはまってしまうのも必然だったのかも知れない。

50周年を目の前に控えてリリースされた40周年記念盤、他のアルバム同様Steven Wilsonによるリミックスが施されており、30周年記念盤と比較するとヒスノイズがキレイに除去された「Discipline」ほどの明快な変化は感じられないものの、ヴォーカルのミックスが少し変わっていたり、これまで意識することのなかった部分が耳に残るようになっている箇所もある。僅かな差ではあるが低音は輪郭がクッキリと聴こえるようになり、厚みも増している。

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